(平成15年10月付け追加採用後の作業開始) 本年度は以下の作業を行った。特に、河川・水源地名の言語地図を作成し、異なる分布領域をもつ河川名が日本列島と東アジアにおいて段階的に重層していることを初めて具体的に指摘し、日本語内にある異なる言語層の一面を明らかにできた。モンスーン・アジア文化圏の河川地形名研究は、言語成層論の一つのモデルを提供できる事例となり得る。 1、国際言語学会第17回(プラハ、2003)での口頭発表と、その論文のCD掲載(Proceedings) 2、方言分布境界線を有する該当現象の収集整理 3、言語成層論モデルの考察のための基礎的データの作成および調査準備 ア、地名分布の検討 イ、呼気の調査のため医療メーカー音響分析機材の比較選択調査及び予備実験 4、『方言文法全国地図』と近世近代文献資料における文法語彙の対照研究 5、モンスーン・アジア文化圏の河川名水源名に関する言語地図の作成 6、文化人類学・考古学ほかの関連分野の分布地図収集と分布パタンの対照研究 7、台湾のオーストロネシア語の調査録音のための情報収集と準備 8、最新の東アジアを中心とする世界的言語史研究に関する文献目録作成のための文献収集 9、韓国・金海・伽耶地方の方言調査データの文字化整理 10、韓国・三国時代地名資料に関する論文の翻訳
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