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2004 年度 実績報告書

最適性理論に基づく日英語アクセント体系の共時変異と通時変化に関する統合モデル研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520306
研究機関東京大学

研究代表者

田中 伸一  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40262919)

キーワード最適性理論 / 日英語アクセント / 共時変異 / 通時変化 / 複合語アクセント / 平板化アクセント / 音韻理論 / 音韻論・形態論
研究概要

本研究は,制約に基づく文法理論である最適性理論の枠組みから,日英語のアクセント体系に見られる共時変異および通時変化を適正に捉える統合モデルの構築を目標とする。この枠組みにおけるアクセントに関する先行研究では,日英語の体系を同じ土俵で比較対照させて,その共通性と相違を明らかにするという観点は皆無であった。また,これら2言語の共時変異や通時変化を射程に入れた研究や,日本語の全ての語種(和語・漢語・擬声語・擬態語・外来語・それぞれの複合語)を考慮に入れた研究もない点で,本研究の視点はユニークなものと言える。
こうした状況にあって,本研究の今年度の成果は次のようにまとめられる。すなわち,1.日英語アクセント体系の全体像や詳細な論点に関して,最適性理論の立場から整理しつつ音韻理論上の意味合いを明らかにし,『音韻理論ハンドブック』(英宝社)や『アクセントとリズム』(研究社)などにまとめ,出版したこと,2.特に,英語アクセントの性質や分布が,1960年代から現在までの音韻理論の進展に伴って,どのような問題を残しどのように解決されてきたかを明らかにし,最新の成果を発表したこと,3.昨年度に引き続き,今年度もブリティッシュコロンビア大学において最適性理論の最先端の知見を得つつ現地にてフィールドワークを行い,英語アクセントの共時変異や進行中の変化に関する資料を蓄積したこと,などが挙げられる。
なお,来年度は本年度に得られた知見を基盤として,日本語と英語の単純語と複合語のアクセントに関する統合モデルをさらに進展させ,その成果を『日英対照音韻論』の形で出版し,その意義を広く世に問うつもりである。同時に,学会や研究会の出席・発表による努力なくして研究の発展は見込めないので,国内外での発表や調査は特に継続的に重視するつもりである。海外に場合には,英語アクセントの共時変異や進行中の変化を調査するフィールドワークも当然ながら含まれる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] Where Voicing and Accent Meet : Their Function, Interactions, and Opacity Problems in Phonological Prominence2005

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Tanaka
    • 雑誌名

      Voicing in Japanese(Mouton de Gruyter) (印刷中)

  • [図書] ことばの絆(共編)2006

    • 著者名/発表者名
      田中伸一
    • 出版者
      開拓社(編集中)
  • [図書] アクセントとリズム(英語学モノグラフシリーズ14)2005

    • 著者名/発表者名
      田中伸一
    • 総ページ数
      222
    • 出版者
      研究社
  • [図書] 音韻理論ハンドブック(第6章:韻律音韻論を担当)2005

    • 著者名/発表者名
      田中伸一
    • 総ページ数
      227
    • 出版者
      開拓社
  • [図書] 音韻論の論点(共編)2005

    • 著者名/発表者名
      田中伸一
    • 出版者
      晃学出版(編集中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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