研究概要 |
1.先行研究のまとめ・発表 2001年4月から2003年3月まで岐阜県池田高校で実践されたコミュニケーション・パワーアッププランによるカリキュラム改革をまとめ、2004年6月にカナダのクイーンズ大学で開催された応用言語学研究大会で発表した。タイトルは、Teacher Beliefs, Practices, and Student Outcomes : The Power of Alternative Assessmentである。また、熊本大学の高木信之教授と共に、11月のJALT奈良大会においてシンポジウムを開き、地域で中等学校の英語教員を対象に継続的に研究会を開催することの重要性を訴えた。 2.研究調査・実践 池田高校が新たに岐阜県の研究校に指定され、教育委員会からカリキュラム改革の助言者になるよう依頼された。目標は、1年次のオーラル・コミュニケーションで培ったコミュニケーション能力を2年、3年と継続的に伸ばすことである。4月から毎週学校を訪問し、2年生の授業を参観して担当者会議に出席した。また、毎学期、担当教員とインタビュー、生徒(一部)インタビュー、生徒アンケートを行った。この研究は、2005年の11月に開催される全英連の大会でモデル実践として発表される。 3.文献研究・海外調査 2005年2月末から3週間、アメリカ、ユタ州のブリガム・ヤング大学において研究調査をした。この大学は、地域の小・中等学校と連携し、教員養成・再教育をしていることで世界的に注目されている。例えば、小学校の算数のカリキュラム改革のため、大学の教員が毎週ある研究校を訪問して全教員を対象にワークショップを行い、新しいアイデアを使って公開授業を実施して、教員の指導力向上を目指していた。その他、1年間の教育実習など様々な取り組みが行われていた。 4.今後の研究 池田高校において研究を継続する。平成17年度は、3年生の英語の授業を中心に調査をする。毎週訪問して授業を見学し、助言者として担当者会議に出席する。目標は、3年生の生徒の実践的コミュニケーション能力をさらに向上させることである。ディスカッション、ディベートの指導法についてワークショップを適宜実施し、先生方の指導力向上を目指す。
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