研究概要 |
最終年にあたる本年度は、研究代表者・研究分担者2名のほか、前年度からの古川淳一・中野渡俊治に加えて、前年度に研究分担者であった鹿内浩胤に研究協力員となっていただき、本文研究・校訂作業を行って以下のような一定の成果をあげた。 1.作業工具として国史大系本のデジタルデータベースCDを用い、底本とした金沢文庫旧蔵本類聚三代格や、類聚三代格に密接に関連する政事要略などの影印本を購入して、本文研究・校訂作業を行った。 2.本文研究・校訂作業は、全12巻のうち巻1〜5、9,10、11までのほぼ三分の二を終了した。現在は、その成果をデータとして入力作業を行っている。残巻については、可能な限り早めにその成果のとりまとめを行う予定である。 3.この作業を通じて、現行主要テキストともいえる国史大系本の校訂等についてかなりの程度誤脱などを確定しうるとともに、諸写本の系統などについて新たな指摘が可能になったと考えられる。 4.研究代表者の種々の事情から、研究成果の取りまとめについては残念ながら今後若干の時間的余裕が必要とされるが、新たな校訂本の刊行を含めて可能な限り早く成果の公表に向け努力したい。
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