平成15年度、筆者は群馬県勢多郡黒保根村大字水沼「星野家文書」(杉崎静代氏所蔵)の調査に着手、同文書中の近代史料2万点余の中から水沼製糸所、および甘楽社水沼組に関する原文書を抽出、悉皆的複写に従事している。またこの作業と平行して経営に関する未整理文書の整理、目録化を実施、複写を要する文献の抽出に努めている。当年度は可能な限り多数の関連史料を蒐集することを優先した関係上、翻刻作業の本格化は平成16年度以降となるが、データ化、図表化には既に着手している。なお上記の作業のかたわら、「研究発表」欄に別記する業績-水沼製糸所自体に極めて強い関わりを有する-を執筆・公表(原稿用紙換算250枚以上に相当)している。 因みに平成16年度に於いては、さらに集約的・効率的な史料の蒐集に鋭意努力するとともに、明治期の経営関連史料の翻刻化に従事、明治初年から末年に至る水沼製糸所、甘楽社水沼組の経営データの作成・加工に一層の努力を努めていきたい。あわせて本主題に即した「研究発表」を精力的に公表していく所存である。
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