研究の実績 本研究は、二〇〇三年度に引続き、代表者と研究協力者(一一名)から成る調査団を組織し、今年度は、九月に研究協力者が参加した二回の調査を中心に本格的な現地調査を行った。内容は、清水寺に隣接する同書歴代の墓石銘文と岩清水地区共同墓地における近世の墓石銘文の採録。清水寺所蔵明治期の八十八躯弘法大師座像台座銘文の採録。清水寺、及び同寺本寺である滝水寺に安置されている仏像十四躯の調査。滝水寺における位牌の調査。清水寺、滝水寺における悉皆調査等を行った。 今回の調査は、(1)岩清水地域の庄屋であった松崎家の近世古文書約二〇〇〇点の発見。(2)滝水寺における四〇〇〇から五〇〇〇点に及ぶと思われる古文書、聖教の発見。(3)清水寺・滝水寺に安置されている仏像のなかで、清水寺護摩堂の木造不動明王立像や滝水寺本堂の木造釈迦如来座像など室町時代の作風をとどめるものを確認した、等が主だった成果として挙げられる。 今年度は平成十四年度からの調査成果に基づき、史・資料の翻刻、採録した史・資料データの入力、考察を行ない報告書を作成する。
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