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2004 年度 研究成果報告書概要

清朝の官印制度に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520423
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 東洋史
研究機関筑波大学

研究代表者

片岡 一忠  筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 教授 (50092515)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
キーワード官印 / 皇帝政治 / 官僚制度 / 文書行政 / 天朝体制 / 合壁印 / 玉璽 / 畳篆
研究概要

本研究は二部から成り、第一部では秦から元に至る王朝の官印制度の歴史を概観した。その特徴として、官印は政治権力の成立を前提とし、秦の始皇帝の天下統一によって、皇帝政治がはじまり、官僚制度が確立すると、中央(皇帝)の命令、地方(皇帝によって中央から郡県に派遣された官僚)からの報告の機密と権威を示すものとして官印の制度化が行われた。すなわち、官印は皇帝権の表象であり、皇帝政治の成立とともに起こり、発展したといえる。
第二部では清朝の官印制度を分析し、その特徴はつぎのとおりである。
1.清朝の官印制度は、秦以来の歴代王朝の官印制度を集大成したものである。
2.清朝の官印は、1644年以前は満文印、1644年以降は満漢合壁印、そして1850年以降、漢文印が地方で独自に作製された。
3.皇帝印(玉璽)から末端の地方官印に至るまで、清朝の官印は満洲文字と漢字の合壁印か、それにモンゴル文字、チベット文字、アラビア文字の合壁印である。
4.官職・官衙によって官印の大きさ、使用筆書体(10種類)に区別が設けられた。
5.清朝は朝貢国にも満漢合壁の印を授与し、天朝体制を構築した。
6.20世紀に入り、皇帝印(玉璽)までもが漢字印になった。これは清朝皇帝権の表象であった合壁官印制度の崩壊を意味し、ここに清朝を最後とする皇帝政治は終焉した。
7.明治時代の日中間の条約文書に押された官印を検討することで、日本の官印制度が清朝の官印から影響を受けていることが確認できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 日清間の条約文書にみえる日清両国の官印-清朝の官印制度の変化の一齣-2005

    • 著者名/発表者名
      片岡 一忠
    • 雑誌名

      駒沢史学 64号

      ページ: 48-63

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] The Official Seals of Qing dynasty and Japan in the Treaties concluded between Qing and Japan2005

    • 著者名/発表者名
      KATAOKA, Kazutada
    • 雑誌名

      KOMAZAWA SHIGAKU No. 64

      ページ: 48-63

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 2008-05-27  

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