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2005 年度 実績報告書

福建・台湾の宗教文化ネットワーク形成に関する歴史的動態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520424
研究機関筑波大学

研究代表者

丸山 宏  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (00229626)

キーワード福建 / 台湾 / 廟 / 宗教職能者 / 宗教交流 / 移民 / 宗族
研究概要

平成17年度研究実績の概要
平成16年度において福建師範大学歴史系の林国平教授から福建台湾間の民間信仰を中心とする宗教交流史について専門的知見を提供していただく機会があったことを受けて、平成17年度は林教授の協力の下に、福建の各地域を訪問し、祠廟レベルでの台湾との交流の歴史と現状、道教の道士や法教の法師の儀礼に関する台湾との比較などをテーマとして調査を行った。福建の多様性を理解するための調査範囲は広めに取った。こうしたテーマを明清時代から現代までの地域史と関連させて考察する具体的な資料を得ること自体が研究成果に含まれると考えた。
今年度の調査で重点的に新たな知見や資料を得たのは以下の三つの点である。
第一に、福州市の東、福清県において道教の道士でありかつ法教の法師でもある宗教職能者の病気治療儀礼を観察することができ、またその家族史に関する口述資料も得ることができたこと。その存在様態について台湾の場合と比較することは十分に意義があると見られる。
第二に福建省芸術研究所の葉明生教授との交流で、福建省南部の平和県に霊宝派の道壇があり、これが台湾南部の道壇と非常に近似する儀礼の伝統を伝えている事が知られたこと。
第三に〓田県の媽祖廟、龍海市の海澄県城隍廟、廈門市新安の正順廟といった、台湾との間で巡礼の交流のある廟、国際交易拠点の港に位置した廟、勢力ある宗族が台湾東南アジアに進出した僑郷の廟といった類型の異なる廟を調査し、碑文を中心とする廟史関係資料を得ることができた。
平成17年度の研究で、地方志や地域史資料の分析はいまだ作業中で課題を残すが、しかし廟や宗教職能者の歴史を地域史、宗族の移民史等との関連の中で具体的有機的に位置づける視点の重要性が確認でき、一定の成果を挙げた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 台南道教の〓時文検『福井文雅博士古稀記念論集 アジア文化の思想と儀礼』2005

    • 著者名/発表者名
      丸山 宏
    • 総ページ数
      475-497
    • 出版者
      春秋社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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