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2006 年度 実績報告書

前近代インドにおけるイスラーム諸国家制度の動態的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520427
研究機関神戸大学

研究代表者

真下 裕之  神戸大学, 文学部, 助教授 (70303899)

キーワード南アジア / インド / ムガル朝 / パキスタン / 古文書
研究概要

本年度は、昨年度と同様、ペルシア語古文書・古写本の調査を行うためインド共和国へ出張する予定であったが、最終年度であることに鑑み、予定を変更して、この助成金によって大量に購入してあったマイクロフィルムの整理・分析に注力した。また研究課題に関係する叙述史料の良写本のマイクロフィルム複写を在欧の図書館等から収集し、これらも整理・分析した。その結果、西部インドの海港都市スーラトに関する一連の資料を検出することができた。ムガル朝の貿易拠点であったこの港市の動態構造には、同朝の地方統治と港市行政という二つの重要な問題系が交差している。現在、上記の資料に基づいた論考を準備しているところである。またムガル朝政府の行政構造についての重要な史料であるdastur al-`amal(「業務要領」と訳しうる)文献については、できるだけ数多くの文献を参照し、かなり難解な書体で書かれた手写本を解読した上で、その構成や内容について分析を進めた。その結果dastur al-`amal文献は全般的に、暦年の記法、数字の特殊な表記法(siyaqと呼ばれる)、公文書の様式集など書記官僚のためのマニュアル的な情報を含むこと、ムガル朝各州の租税統計などさらに広範な行政上の情報までをも含む場合があること、ひとくちにdastur al-`amalといっても、個別の文献に含まれる情報はかなりのヴァリエイションを有することが明らかになった。この文献群についても単独の論考を提出すべく、さらなる精査を進めているところである。またムガル朝時代の重要な叙述史料Ahwal-i Asad Bigの批判テキスト作成の指針については2004年度の研究成果によって示してあったが、今年度その指針にもとづいた批判テキストが一応の完成をみた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] デリー・スルターン朝の時代2007

    • 著者名/発表者名
      真下 裕之
    • 雑誌名

      世界歴史大系 南アジア史 2(印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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