研究課題/領域番号 |
15520429
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
水羽 信男 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50229712)
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研究分担者 |
楠瀬 正明 広島大学, 総合科学部, 教授 (40033518)
曽田 三郎 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40106779)
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キーワード | 清朝 / 中華民国 / 北京政府 / 南京政府 / マス・メディア / 都市 / 上海 / 日中戦争 |
研究概要 |
本研究の目的は次の三点であった。 (1)中国の政治権力の特質を都市史との関連から明らかにする。 (2)中国の政治権力の特質をマス・メディアとの関連から明らかにする (3)中国の政治権力の特質を東アジア文明圏において考察する 平成15年度においては、以下のような研究実績をあげた。 A)清朝・中華民国北京政府・中華民国南京政府の三者の歴史的個性の違いを念頭におきながら、主として、1900年代および1940年代後半の上海における政治動静を考察し、中国近代政治史上の特質を考察した。 B)上海におけるメディア空間を支えた言論人の具体的イメージをつかむため、その内部変成に関する基礎的研究を進め、メディアと政治権力との関係についての情報を蓄積した。 C)日本における国民国家体制の樹立が、いかなる形で中国の伝統的国家体制の変革へ影響を与えたかについて、具体的な考察を行なった。また日中戦争という東アジア地域内秩序の大変動期にあたって、中国においてみられた伝統的文化の復古論調に対する中国国内での批判のありようについても、初歩的な考察が行なわれた。 なお史料の収集・整理については、北京などでの史料発掘につとめ、また新たに購入した『天津益世報』などの読解・整理につとめている。
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