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2004 年度 実績報告書

植民地朝鮮における考古学的調査の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 15520477
研究機関京都大学

研究代表者

吉井 秀夫  京都大学, 文学研究科, 助教授 (90252410)

キーワード考古学 / 朝鮮 / 植民地 / 梅原末治 / 浜田耕作 / 古蹟調査 / 釜山考古会
研究概要

本年度は、昨年度に引き続き、2つの主題を設定して研究を進めた。
第1は、京都大学考古学研究室に所蔵されている、朝鮮古蹟調査事業関連資料の整理および検討作業である。本年度は、昨年度に開始した1918年度の調査関連資料の整理を進めつつ、1921年に偶然に発見された慶州金冠塚関連資料の整理をおこなった。今回整理の対象とした資料の多くは、出土遺物の写真である。興味深いのは、これらの写真が報告書に用いられたものではなく、土がついたままであったり、こわれた状態の遺物が撮影されている点である。梅原末治は、朝鮮に出張するたびに金冠塚出土遺物の整理作業に従事していたという。これらの写真は、遺物の現状を確認するために撮影され、梅原が京都で整理作業を進めるために持ち帰られたものである可能性がある。また、遺物出土状況の模式図や、木棺・木槨の復元図などが含まれており、今後、報告書と比較検討して、これらの資料の性格をさらに明らかにしていきたい。
第2は、1930年代における釜山考古会の活動に関わる研究である。今年度は、釜山考古会の詳細な活動状況と、当時の釜山市の状況を理解するために、大韓民国釜山広域市立市民図書館に所蔵されている、釜山日報のマイクロフィルムを閲覧し、関連記事を検索した。その結果、1932年6月に開催された朝鮮陶器展覧会関連記事や、釜山考古会会員に関わる記事を多く見いだすことができた。これらの新聞記事を用いて、釜山考古会の活動状況をより具体的に検討することが可能になった。また研究成果の一部を、アジア財団主催のフォーラム「文化財をめぐる戦後処理について-アジアとヨーロッパ-」(2004年11月28日)において、「釜山考古会とその活動をめぐって」という題で口頭発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 栄山江流域の「前方後円墳」を視る目2005

    • 著者名/発表者名
      吉井秀夫
    • 雑誌名

      歴博 129号

      ページ: 6-9

  • [雑誌論文] 扶蘇山城出土『會昌七年』銘文字瓦をめぐって2004

    • 著者名/発表者名
      吉井秀夫
    • 雑誌名

      古代文化 第56巻・第11号

      ページ: 13-25

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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