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2004 年度 実績報告書

千島列島におけるアイヌ文化の拡散・適応・変容に関する考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520486
研究機関北海道開拓記念館

研究代表者

手塚 薫  北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40222145)

キーワード千島列島 / アイヌ / クマ送り / 海洋適応 / 儀礼 / 接触期
研究概要

アイヌが海洋へ適応した集落形態や生活様式をどのように獲得し、また接触期にどのような変化が生じたかについては、生業面だけでなく、交通手段はもちろんのこと、陸獣や海獣などの送り儀礼なども加味して総合的に考察する必要がある。そこで考古学資料の分析だけではなく、博物館収蔵の民俗資料や民族誌の積極的な利用によって、特に千島アイヌと北海道アイヌ、またはサハリンアイヌとの海洋適応に関する異同を探ることを重点目標とした。
具体的には、18世紀から昭和初期にわたり遠征隊や研究者によって収集・記録され、ロシア科学アカデミー人類学民族学博物館やロシア民族学博物館に所蔵されている千島・サハリン・北海道の歴史期アイヌ文化についての資料(物質文化、古写真)を分析した。後者のアイヌ資料に関する現地調査を平成16年度に実施し、その成果は平成17年度中に発表する予定である。
また、アイヌによる生業活動、特に植物食の採取・処理・保存については、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構の木原主事と道央部を中心に多数のアイヌから聞き取り調査を行い、実際に処理作業を行って澱粉量などの定量的なデータを記録した。その成果の一部は手塚・木原2005文献で刊行済みである。
近世期にアイヌ風俗を記した絵巻や日記から、従来あまり研究対象とされてこなかった接触期における動物儀礼などを中心とするアイヌの「日常的実践」や「ブリコラージュ的行動戦略」の特徴については、手塚・池田・三浦2005文献と手塚・舟山・三浦2005文献で論じている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 接触・交錯するアイヌと和人のまつり2005

    • 著者名/発表者名
      手塚薫, 池田貴夫, 三浦泰之
    • 雑誌名

      北海道開拓記念館研究紀要 33

      ページ: 47-66

  • [雑誌論文] 『庄内藩蝦夷地風俗絵巻』にみる民族芸能2005

    • 著者名/発表者名
      手塚薫, 舟山直治, 三浦泰之
    • 雑誌名

      北海道開拓記念館調査報告 44

      ページ: 189-214

  • [雑誌論文] New Evidence for Expansion of the Jomon Culture and the Ainu into the Kuril Islands2004

    • 著者名/発表者名
      Tezuka Kaoru, Ben Fitzhugh
    • 雑誌名

      Biodiversity and Biogeography of the Kuril Islands and Sakhalin 1

      ページ: 85-95

  • [図書] 世界の食文化第20巻 極北2005

    • 著者名/発表者名
      手塚 薫, 木原 仁美
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      社団法人農山漁村文化協会

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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