研究課題
基盤研究(C)
本研究では、多くの機関や個人の所蔵する銅鐸を実見・調査し、銅鐸の形態・各部分の法量とその比率・文様・製作技法・鋳型の構造・鋳造後の仕上げ法・鋳掛けや補刻や研磨の技術などについて、多量のデータを収集し新たな知見を得ることができた。この調査を基礎として、難波による、銅鐸群の抽出、銅鐸群の細分、その相互関係の分析などが目覚しく進展した。具体的には、菱環鈕式の細分、扁平鈕式新段階の銅鐸群の抽出と細分およびその相互関係の解明、突線鈕1・2式段階の銅鐸群の抽出と分析、近畿式銅鐸の系列についての分析、三遠式銅鐸内の系列の発見などが、その研究成果である。そして、これらの成果を反映することによって、銅鐸出土地名表をより精密で価値の高いものにすることができた。この銅鐸出土地名表は2007年3月に完成し、研究成果報告書に掲載した。本研究の成果は、銅鐸出土地名表に関するものに留らない。その具体的な内容は、研究成果報告書に掲載した難波の6篇の論文によって知ることができる。中でも、近畿式と三遠式の成立時の銅鐸群の動向の解析から、大きな社会変化が起った弥生時代後期前葉における地域勢力間の関係とその連合の成立過程を明らかにした研究は、今後、倭王権の成立過程を考察する上で非常に重要な成果である。この研究成果は、2006年12月1日-3日に国立歴史民俗博物館で開催された国際シンポジウム『古代アジアの青銅器文化と社会-起源・年代・系譜・流通・儀礼-』において、「近畿式・三遠式銅鐸の成立」の表題で発表したが、日本経済新聞(2007.1.6)と毎日新聞(2007.1.26夕刊)に記事として採り上げられるなど、注目を浴びた。
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魏志倭人伝の世界 (刊行予定)
京都国立博物館だより 149
『朝日遺跡(第13・14・15次)』名古屋市文化財調査報告69 埋蔵文化財調査報告書54 名古屋市教育委員会
ページ: 189-206
文化財シンポジウム-銅鐸の謎を知る-(茨木市教育委員会)
ページ: 8-9
歴博国際シンポジウム2006 古代アジアの青銅器文化と社会-起源・年代・系譜・流通・儀礼- 発表要旨集
ページ: 109-114
松本清張研究(北九州市立松本清張記念館) 第6号
ページ: 128
『西側遺跡(1)』豊橋市埋蔵文化財調査報告書 豊橋市教育委員会 第82集(未刊行)
『日本の考古学-ドイツで開催された「曙光の時代」展』上巻
ページ: 364-368
魏志倭人伝の世界-平成17年度文化財講座資料集-(大阪府文化財センター)
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『日本の考古学』上巻
『日本列島における青銅器祭祀』國学院大学21COE 考古学・神道 ミニ・シンポジウム予稿集 國学院大学21COEプログラム(グループI)
ページ: 1-9
Zeit der Morgenrote Japans Archaeologie unt Geschichte bis zuden ersten Kaisern Katalogband, Reis-Engelhorn-museum
ページ: 163, 165-167
Zeit der Morgenrote Japans Archaeologie unt Geschichte bis zuden ersten Kaisern Handbuch, Reis-Engelhorn-museum
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美浜出土銅鐸が語る-銅鐸と生きた人々の暮らし-(美浜町歴史シンポジウム記録集1)福井県美浜町教育委員会
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Zeit der Morgenrote Japans Archaeologie unt Geschichte bis zu den ersten Kaisern Katalogband (Reis-Engelhorn-museum)
ページ: 163,165-167
Zeit der Morgenrote Japans Archaeologie unt Geschichte bis zu den ersten Kaisern Handbuch (Reis-Engelhorn-museum)
シンポジウム銅鐸の謎をさぐる(徳島市立考古資料館)
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