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2004 年度 実績報告書

八瀬童子の空間認識と歴史意識-日常・非日常的空間への歴史地理学的アプローチ-

研究課題

研究課題/領域番号 15520493
研究機関茨城大学

研究代表者

小野寺 淳  茨城大学, 教育学部, 教授 (90204263)

研究分担者 宇野 日出生  京都市歴史資料館, 主任研究員
杉本 史子  東京大学, 史料編纂所, 助教授 (10187669)
西谷地 晴美  奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (90218214)
キーワード八瀬童子 / 空間認識 / 歴史意識 / 比叡山 / 歴史地理学
研究概要

本年度は,主に以下の調査・研究を行った。
(1)宝永「老中連署山門結界絵図」のデジタル復元図の作成
「老中連署山門結界絵図」は八瀬童子会,叡山文庫(止観院・生源寺),陽明文庫,東京大学史料編纂所に現存する。これらの絵図の写真版をもとに,デジタル復元図を作成した。絵図に描かれた八瀬と比叡山の境界を示す墨線の現地比定,結界線である白線の意味を検討し,絵図の作成時期の前後関係,ならびに絵図の図像表現の特色を明らかにした。
(2)八瀬と比叡山の争論が発生した経済的背景の解明
「老中連署山門結界絵図」は八瀬と比叡山の争論を図示している。この争論の発生は八瀬・大原・高野などで行われていた柴の採取が原因であった。八瀬と大原のオハラメは比叡山山麓で柴を採取し,京の市中で柴を売り歩いた。聞き取りと文書によって,オハラメに関するあらたな知見を得た。また,この調査によって大原・八瀬の古文書を数多く見出すことができた。
(3)近現代における八瀬童子の活動と赦免地踊り
中近世における八瀬童子の活動を古文書で明らかにするとともに,近現代における人瀬童子の活動と赦免地踊りについて,新たな知見を得ることができた。
2005年3月7日,研究成果の一部を八瀬小学校(京都市左京区八瀬)において公開報告し,100名以上の地域住民,ならびに研究者の参加を得た。この報告会は京都新聞でも取り上げられ,研究成果の地域への還元という意義をもった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 宝永五年山門結界裁許裏書絵図をめぐって2004

    • 著者名/発表者名
      杉本史子
    • 雑誌名

      東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信 26号

      ページ: 4-6

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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