研究課題/領域番号 |
15520496
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
西原 純 静岡大学, 情報学部, 教授 (30136626)
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研究分担者 |
藤井 史朗 静岡大学, 情報学部, 教授 (00145971)
八柳 良次郎 静岡大学, 情報学部, 教授 (20166531)
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キーワード | 市町村合併 / 都市システム / 庁舎の方式 / 地域政策 |
研究概要 |
昨年度までの33道府県に続き、今年度は14都府県を対象に、平成の大合併によって誕生した新自治体の組織編成データを収集して、庁舎方式からみた新自治体の分類作業を行った。そして、最終的に誕生した47都道府県の新自治体513(組織不明の43を除く)について分折を行った。その結果、本庁支所方式が163(31.8%)、総合支所方式が217(42.3%)、分庁方式が133(25.9%)を占めていた。「庁舎の方式」を新設合併か編入合併か、面積の大小、構成旧市町村数や地域タイプから検討した。その結果、新設合併(414)では相対的に分庁方式(128)が、編入合併(99)では本庁支所方式(51)が多かった。また、構成市町村数が少なく面積の小規模で自治体では本庁支所方式と分庁方式が、構成市町村数が多く面積の大規模な自治体では総合支所方式が、町村連合型で小規模な合併では分庁方式が多いことが明らかとなった。 庁舎の方式に最も強く関係している要因を、Cramer's V係数を用いて、構成市町村の地域タイプ(0.346)が最も強く、合併の形態(0.264)、面積階級(0.256)、という順序を明らかにした。 さらに、今年度も6つの新自治体を選び、本庁・支所の両面からインタビューを行って、自治体の業務遂行・地元地域への影響・新地域政策についての調査を行った。庁舎の方式に関連して、行政サービスのあり方と住民の庁舎利用、IT導入・業務の遂行(情報伝達・情報共有・合意形成)、本庁・支所間の格差拡大、合併後の旧役場集落の栄枯衰退や住民の生活行動の変化など、さまざまな克服すべき課題が存在していることが明らかとなった。 これらの成果を元に、今年度は、国際学会:1,国内学会:2の研究発表を行った。
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