研究課題/領域番号 |
15530017
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
中井 勝己 福島大学, 行政政策学類, 教授 (00207705)
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研究分担者 |
塩谷 弘康 福島大学, 行政政策学類, 教授 (50250965)
後藤 忍 福島大学, 共生システム理工学類, 助教授 (70334000)
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キーワード | 家電リサイクル法 / 食品リサイクル法 / リサイクル / 循環型社会 |
研究概要 |
家電リサイクル法については、平成15年度、16年度に実施してきた環境省、経済産業省、東北経済局などの行政機関や家電業界団体へのヒアリング調査、リサイクルプラント施設の視察をもとにとりまとめの作業を進めてきた。その中で、平成17年7月に公表された(財)家電製品協会の『平成16年度版家電リサイクル年次報告書(平成13年〜16年度4カ年の実績)』が法施行後のリサイクルの実績を知るきわめて有益な資料であり、本研究の検討材料となった。研究のまとめとしては、家電リサイクル法は予想以上に実績を上げていることは高く評価できるが、処理料金に競争原理が働かず画一化していること、中古家電として海外に輸出されているものが4割近くあり「国際的な循環形成」という新たな視点が必要であることなどを指摘することができた。 食品リサイクル法は、年間100トン以上の食品廃棄物を排出する事業者が対象で、年間20%の削減目標が設定されている。すでに目標を達成している食品メーカーもあり、大都市部と地方との実績のバラツキが大きいなか、食品リサイクル法がかかえている課題を明らかにした。他方、家庭から排出される食品廃棄物も、その総量としてかなりの比重を占めており、そのリサイクルシステムに先進的に取り組んできた山形県長井市、宮城県白石市への大規模な住民意識調査を実施し、循環システムの「自己回帰性」(有機性廃棄物の取扱が「廃棄物」から「資源」として認識されること)をめぐる住民意識を分析してきた。
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