• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

法科大学院時代の行政法理論:実務・教育に対する有用性を志向した学際的再構築

研究課題

研究課題/領域番号 15530019
研究機関神戸大学

研究代表者

中川 丈久  神戸大学, 法学研究科, 教授 (10252751)

キーワード行政訴訟 / 民事事件 / 法科大学院 / 行政法
研究概要

昨年度の成果を踏まえ,民事訴訟と行政訴訟の共通性の探求について,一応のまとめを行った。当事者訴訟を民事訴訟との共通性を強調するとともに,抗告訴訟を,従来の学説とは異なりその「不服の訴え」である点を強調して理論構成をするアプローチをとった。このことにより,これまでもっとも異質と思われていたアメリカ行政訴訟との間に,逆に,大きな共通性を見出すことに成功したと考えている。また,民事事件における訴訟構造と,行政事件における訴訟構造の基本的な共通性を見出すことにもなった。
また,行政実務における紛争の発生の仕方から見た,行政実務と裁判実務の連動について改めて視線をあてて,筆者の行政指導に関する研究の展開を試みた。ここでは,民事的紛争がいかに行政的紛争として転化しているかに意を用いた分析を行った。
以上の研究成果を公表したことを踏まえて,それを教育用に転化し,法科大学院にふさわしい行政法教育の新しいあり方を探るため,民事事件・民事訴訟との共通性,そして裁判実務への有用性を意識した教材開発を試み,事例とそれについての質問,そして分析方法を学生に学ばせるための原稿を,適宜,法曹実務家との打ち合わせを行いつつ作成した。
2005年度の授業において,この教材を試行的に用い,その経験を踏まえて,改訂版を作成したところである。行政法の授業であるが,全体として,民事事件における民事訴訟の構造を強く意識し,かつ実務における行政紛争の置き方を具体的に把握することに力点をおいたものとなっている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 行政事件訴訟法の改正--行政と司法の関係は変化するか?2006

    • 著者名/発表者名
      中川 丈久
    • 雑誌名

      都市研究(大阪府) (未定)

  • [雑誌論文] 行政による民事紛争処理の諸相-行政指導と行政型ADR2005

    • 著者名/発表者名
      中川 丈久
    • 雑誌名

      自治体学研究(神奈川県自治総合研究センター) 91号

      ページ: 26-31

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 帰属を誤った課税処分の効力2005

    • 著者名/発表者名
      中川 丈久
    • 雑誌名

      租税判例百選(ジュリスト別冊)

      ページ: 200-201

  • [雑誌論文] 「新行政事件訴訟法--逐条解説とQ&A」(福井秀夫・村田斉志・越智敏裕著)(新日本法規)2005

    • 著者名/発表者名
      中川 丈久
    • 雑誌名

      自治研究 81巻10号

      ページ: 153-160

  • [雑誌論文] 研究会・改正行政事件訴訟法2005

    • 著者名/発表者名
      小早川光郎ほか(共著)
    • 雑誌名

      改正行政事件訴訟法研究(ジュリスト別冊)

      ページ: 17-194

  • [図書] 「行政訴訟の実務」(加除式)2006

    • 著者名/発表者名
      行政訴訟実務研究会(編)
    • 総ページ数
      141-192, 1061-1080
    • 出版者
      行政事件訴訟法3条1項〜3項 抗告訴訟

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi