研究課題/領域番号 |
15530031
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中川 淳司 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (20183080)
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研究分担者 |
福永 有夏 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (10326126)
間宮 勇 明治大学, 法学部, 助教授 (00202333)
平 覚 大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20163149)
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キーワード | アンチダンピング / WTO / 国際経済法 |
研究概要 |
本年度は、WTO紛争解決手続でアンチダンピング措置の適法性が争われた事例を中心として判例研究を実施した他、欧州委員会(EC)、中国(商務部)、南アフリカ(商務省)において、アンチダンピング法制とその運用に関する聞き取り調査を実施した。聞き取り調査に先立って、各国のアンチダンピング法制およびその運用に関する比較研究を行うための、共通の質問項目のドラフトを作成し、討議を経てほぼ確定した。中国(平成16年2-3月)および南アフリカ(平成16年2-3月)の調査では、このようにして作成した共通の質問項目を事前に関係者に送付し、それをさらに掘り下げる形で聞き取り調査を実施した。 これまでの研究成果は、『貿易と関税』誌(日本関税協会、月刊)に随時「WTO体制下のアンチダンピング制度」という表題で連載し、公刊している。本年度はまた、研究成果を最終的に本として公刊するための予備的な検討作業を行った。その結果、(1)全体の導入に当たる問題設定の章、(2)WTO発足後にアンチダンピング法制を整備し、実際に運用するようになった国々についての基本的な問題点に関する章、(3)(2)に該当する諸国(中国、韓国、タイ、インドネシア、インド、トルコ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、南アフリカ)について、それぞれ法制の概要とその運用上の特徴を分析した各章、(4)統計資料、(5)各国の法令の日本語訳で構成されるかなり大部の書物の出版計画を作成した。
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