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2005 年度 実績報告書

金融・証券犯罪に対する制裁のあり方

研究課題

研究課題/領域番号 15530048
研究機関神戸大学

研究代表者

上嶌 一高  神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40184923)

キーワード金融・証券犯罪 / 罰金刑
研究概要

現在の経済・金融社会において、頻発する金融・証券犯罪事象に対して、どのような制裁が有効であるかを、特に罰金刑等の財産刑を中心にすえて検討することを目的とする本研究3年度目の平成17年度は、以下のような作業を行った。
1.これまで検討の対象としてきた外国について、罰金刑の理論的・実際的検討を行った。その結果、罰金刑の理論的意義には、相違がみられるものの、実際には、その他の金銭的制裁との機能分担は、必ずしも厳然としたものではなく、金融・証券犯罪抑止のために金銭的制裁の諸形態が総体として捉えられていることがうかがわれた。
2.わが国でも、証券取引法において課徴金が導入されるに至った。そして、独占禁止法における課徴金制度が強化・改正される等の最近の立法、さらに、総合的な投資取引をカバーする投資サービス法の制定に向けた動きに鑑みると、現在の金融・証券犯罪の個別的類型の理論的検討があらためて必要となった。立法においても、課徴金が刑罰的な役割を担う方向にあることが明確になってきたが、このような方向性はどの程度の広がりをもつべきものかを視野に入れて、検討を加えた。
3.必ずしも刑罰を強化することだけが有効な方策ではなく、より機能的な違法行為抑止方法が存在するのではないかという本研究の当初の問題関心が、2に記したように、現実の動きとしても現れてきたと言えるが、立法状況にも鑑みより問題の重要性が増加してきている。最新の問題状況に十分に注意を払いつつ、さらに、制裁のあり方について研究をすすめる所存である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 正規の国際運転免許証に酷似する文書をその発給権限濫用のない団体の名義で作成した行為が私文書偽造罪に当たるとされた事例2006

    • 著者名/発表者名
      上嶌一高
    • 雑誌名

      ジュリスト 1308号

      ページ: 132-136

  • [雑誌論文] 罰金と重加算税との併科の合憲性2005

    • 著者名/発表者名
      上嶌一高
    • 雑誌名

      租税判例百選 第4版

      ページ: 241

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 横領罪(上)2005

    • 著者名/発表者名
      上嶌一高
    • 雑誌名

      法学教室 295号

      ページ: 118-126

  • [雑誌論文] 横領罪(下)2005

    • 著者名/発表者名
      上嶌一高
    • 雑誌名

      法学教室 296号

      ページ: 93-100

  • [雑誌論文] 銀行頭取による信用保証協会に対する背任罪の成否2005

    • 著者名/発表者名
      上嶌一高
    • 雑誌名

      ジュリスト 1291号

      ページ: 173-174

  • [雑誌論文] 虚偽無申告による逋脱犯の成否2005

    • 著者名/発表者名
      上嶌一高
    • 雑誌名

      租税判例百選 第4版

      ページ: 240

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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