1)本年度はまず、遺伝子操作とヒトの子・出生をめぐる重要な判決で、わが国では初めてH15年4月25日に東京地裁で出されたことを受けて、遺伝子操作と遺伝相談・カウンセリングをめぐる問題を検討し、今後のデザイナー・チャイルド研究への敷石とした。(11.の論文の第1番目に公刊。) 2)次に国連でのヒトクローン胚をめぐる国際条約策定失敗と言う新たな動き(2003年11月)をふまえ、研究課題たるデザイナーチャイルドに直接関係する問題であることを明言し、デザイナーチャイルドの是非をめぐる論文を短いものではあるが、公刊した。(11.の論文の第2番目に公刊。) 3)さいごにこの問題と進化生物学、進化心理学との関係の位置づけを明確化するために、この分野の専門家との研究会シンポジウムに招かれ、発表者として参加したり(JSTフォーラム、2004年2月)、学会「進化の隣人たち:遺伝子から心まで」(於 京都大学、2004年3月6日〜7日、科研費で出張)に参加した。 4)必要な基本書や、ハードウェア(パソコン)も整備した。
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