研究課題
基盤研究(C)
本研究の主な成果は、下記の通りである。1.これまで少なくとも一度以上、『共産党宣言』の初版とみなされたことがあった刊本は3つあり、23ページ本、30ページ本、ヒルシュフェルト版である。これらの3刊本のうち、前2者に『宣言』初版である高い蓋然性がある。『宣言』初版の刊行直後、その本文は週刊の『ドイツ語ロンドン新聞(DLZ)』に連載された。『宣言』初版である蓋然性の高い2刊本を、『DLZ』連載本文と校合したところ、23ページ本が『宣言』初版にほかならないことが、従来の諸研究よりも高い精度で推測された。2.『共産党宣言』23ページ本の各異本を実検・吟味したところ、初刷は、17ページのノンブルが23と誤植されている異本にほかならないことが、従来の諸研究よりも高い確度で推定された。3.23ページ本に、ベルト・アンドレアスによって1Dと分類された異本がある。原本が行方不明で、その複製等だけが伝承されている。この異本に関する諸説を概観し、もし実際に出版されていた場合の、その刊年月と刊地を推量した。4.23ページ本が日本にも所蔵されていることを突き止めた。慶應大学三田メディア・センター(東京)蔵である。その異本を実検し、クチンスキーの異本記号で示せばB4-6に属することを明らかにした。5.「シャーベリッツ遺文庫」および「ブランズウィック文書」を調査し、『DLZ』発行関係者と共産主義者同盟および『宣言』の発行団体であるドイツ人労働者教育協会各構成員との関係を解明した。6.日本におけるヒルシュフェルト版の影響史との関連で、論文「日本における『共産党宣言』の翻訳=影響史について」を執筆・発表した。
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