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2003 年度 実績報告書

信頼および文化と経済取引の効率性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530153
研究機関一橋大学

研究代表者

荒井 一博  一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40134879)

キーワード信頼 / 組織 / 不完備契約 / 生産関数 / 心理学 / コミットメント / 新古典派経済学 / 競争均衡
研究概要

信頼に関係する書籍を購入するとともに図書館等の文献も利用して、主として次のような問題について理論的な研究を行った。新古典派経済学では信頼がなぜ明示的に重要な概念とならないのか。新古典派経済学の生産関数の概念が、現実経済で感じられる信頼の重要性を無視する機能を果たしている。生産関数が所与かつ不変であるという新古典派経済学の仮定を緩めると、競争均衡のパレート最適性は成立しなくなりうる。市場においても、完備契約を締結することはほとんど不可能なので信頼の重要性は高い。この研究は論文として近いうちに刊行される。
欧州数力国の大学を訪問し、信頼研究に関して当地の研究者と議論を行った。特に当研究者の信頼に関する考え方を説明しコメントを得た。またアンケート調査に関して話合いを行った。今後もこれらの研究者と理論的分析やアンケート調査において共同研究を続けていく予定である。また心理学の専門家とアンケート調査とその分析を行い、組織内で強制されたコミットメントが信頼を醸成することなどに関する共同論文を執筆した。この論文も近い将来に出版する予定である。
心理学の専門家などと頻繁に研究会を行い、信頼に関する議論を行った。これは心理学の概念を経済学に取り入れるのに役立つだけでなく、経済学のモデルを心理学者に理解してもらい共有知識の下で議論を行うことを可能にする。この研究会は今後も続行し、当研究者主導の下に複数の著書を生み出す予定である。
なお、新型で高性能のパソコンを購入し、情報収集、計算、海外との通信、文書の作成、論文・著書の執筆に利用した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 荒井一博: "信頼と経済効率に関する考察"一橋大学研究年報 経済学研究. 46(発表予定). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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