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2005 年度 実績報告書

中央アジア移行経済における移行政策、国際協力、それらの政策評価:モンゴルのケース

研究課題

研究課題/領域番号 15530187
研究機関南山大学

研究代表者

上野 宏  南山大学, 総合政策学部, 教授 (10324906)

キーワード移行経済 / モンゴル / 移行政策 / 政策評価 / 途上国 / 体制移行 / 開発援助 / 国際協力
研究概要

1.本年度は3年研究の最終年度であり、研究をまとめることを中心として目的を設定した。即ち(1)モンゴル国の移行諸政策とその実績から見た評価、(2)国際援助機関の移行支援政策とその実績から見た評価である。研究は3年間、これらの目的に沿って行われ、ほぼ目的は達成された。達成できた研究実績、得られた知見の概要は以下である。
2.(1)については、モンゴル国の移行政策の実態、その実現度、更にその結果としての経済のパーフォーマンスを明らかにし、評価を行った。モンゴルの移行政策はビッグバン(同時急進)政策であり、その基本となる精神もビッグバンであった。しかしその実施においては、実現が難しい施策や政府が実施を遅らせる施策があり、かなり遅いものとなり、実質はグラデュアリズム(漸進主義)に近い形で実施されたことが明らかとなった。経済のパーフォーマンスを見てみると、現在でも沢山の問題を抱えているが、全体としては成功であったといえる。しかし、残された問題点、今後危惧される問題点は多く、本研究はこれら問題点を抽出することも行った。
3.(2)については、主要支援機関であるIMF・世界銀行・アジア開発銀行・日本の支援の実態とそれらの目的達成度を明らかにし、評価を行った。これらは、詳細に見ると成功と不成功とがあい半ばしている。例えば、IMFのスタンドバイとESAFプログラムは概ね成功と考えてよく、アジア開発銀行の支援もあって、モンゴルの自由化・市場化の大枠を用意し、また大きく進めたといって良いようである。しかしIMFの最近のプログラムである第1・第2PRGFは、財政支出の過剰拡大により、プログラムの中途で停止された。これら支援政策全体としては、上記経済の比較的良好なパーフォーマンスから判断すれば、経済移行へ貢献したと思われる。しかし上記同様、支援政策に関しても残された問題点、今後危惧される問題点が多く、本研究はこれらも抽出した。
4.このように、当初の研究目的はほぼ達成された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 途上国の財政制度と財政執行の評価方法:PEFAプログラムの業績測定枠組みの考察2005

    • 著者名/発表者名
      上野 宏
    • 雑誌名

      日本評価学会第6回全国大会発表要旨収録 第6号

      ページ: 115-120

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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