研究概要 |
海外共同研究者Dr.Nguyen Thi Thanh Ha, Senior Economist & Head of Department 所属機関National Center for Social and Human Sciences, Institute of Economics, Department of Macroeconomic Policies, 今年度の調査研究実績 1.平成15年9月22日〜27日ベトナムハノイ現地において、共同研究者との意見交換や調査準備を行った。また、関係機関へのインタビュー結果や収集資料に基づき、ベトナム開発支援基金の以下の項目に関する新たな情報をまとめた。 (1)開発支援基金の成立過程 (2)基金の組織構造 (3)基金の支援形態 (4)原資と資金配分 (5)自主権 (6)融資決定プロセス (7)問題 2.平成16年2月20日〜29日海外共同研究者、及びその所属機関の協力を得て、約200社の企業と開発支援基金へのアンケート、及びインタビュー調査を行い、必要データを収集した。これに基づく開発支援基金の融資や支援の決定要因、そしてその有効性に関する実証的分析を準備中である。 来年度の研究の展開 3.平成15年度に行った1,2の調査結果に基づき、ベトナムのような移行国において、政策金融の主体としての開発支援基金が、本来果たすべきリスク分担や情報生産に関わるコスト負担、そして企業ガバナンス機能の形成の潜在的な可能性を探る。そしてそれが、金融改革や企業改革へ繋がるものか、それとも単に政治的な癒着を深めるものでしかないのか、さらにその限界と今後の課題を論じ、成果をまとめる。
|