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2003 年度 実績報告書

グローバリゼーション進行下における地域の競争力と産業政策の関係

研究課題

研究課題/領域番号 15530200
研究機関兵庫大学

研究代表者

田端 和彦  兵庫大学, 経済情報学部, 助教授 (70260669)

キーワード地域イノベーションシステム / 国際競争力 / クラスター
研究概要

資料、統計の収集、及び調査から以下の点が明らかになった。
第一に、競争力とイノベーションの関係を明らかにするため、IMDの競争力指標についてみると、日本は大規模国30国中11位である。日本では教育面での順位が低い一方で、R&Dの比率などではトップである。つまり、イノベーションの量では力を持つが、その運用に問題がある。
第二に、欧州ではEUを世界で最も競争力が高い地域にするという、リスボンアジェンダが2000年に出され、この目標に向けてR&Dの対GDP比を日本並みの3%に引き上げようとしている。1993年以降、競争力の強化するイノベーションシステムの確立を目指す欧州において、規模も拡大する方向である。制度面では各国の特許システムの調和、競争省をEUに設けるなどのアイデアが出され、これらはイノベーションシステムを支える一貫と考えられる。
第三に、これまでの研究からグローバリゼーションの進行につれて、イノベーションシステムの伝播の可能性が指摘されたが、ヨーロッパにおけるイノベーションシステムの伝播について、そのレセプターとして中欧地域の実態調査を行った。調査先は、Berlin、Budapest、Timisiora(Romania)地域であり、それぞれ地域開発及びイノベーションの責任者に対する聞き取り調査、資料収集を実施した。結果、現状では、投資の拡充を計る政策の一環として、イノベーションが重視されているが、特定のイノベーションシステム伝播には至っていないことが確認された。また各国のイノベーション関連の機関を結ぶネットワークとして、IRE-IRC NetworkなどNGOが重要な役割を果たす。
第四に、日本国内のクラスターにおいて、そのイノベーションシステムを支える政策については、インフラ整備などのハード面から、人的ネットワークなどソフト面への転換が進んでいる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田端 和彦: "伝統産業における地域イノベーションシステム"兵庫大学論集. 9号. 1-23 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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