研究課題
平成16年度においては、次の調査・分析に重点を置き、研究を進めている。1)引き続いて公表統計データと参考資料を収集するとともに、上海社会科学院や清華大学など現地研究機関の協力で、上海・北京などのハイテク産業パークにおける新華僑企業・留学生企業の進出・集積と発展動向について現地調査を3回行った。これに基づいて、上海浦東新区と北京中関村地域の新華僑企業・留学生企業の特徴・異同と集積要因を分析している。2)中国の地域別経済成長パフォーマンスついて、FDIおよび人的資本要因を計量分析モデルに入れて、「華僑」による貢献度を計測している。その関連成果として、中国の経済成長の源泉に関する共同論文は、香港で開催された第9回東アジア経済学会(EAEA)で報告された。3)北米、日本在住の新華僑を中心に、その所在国と中国の経済交流における役割と影響要因を比較・検証している。4)グローバル時代の国際人口移動(特に発展途上国からアメリカ・ヨーロッパ・日本など先進国への移動動向)と人口移出国・移入国のそれぞれの関連政策を収集し、国際人口移動の発展途上国全体に与える影響を観察・整理している。以上の調査・分析・学術交流活動を行いながら、前年度に続き、複数の関連研究論文を学術誌に投稿した。16年度では、2つの修正論文と一つの新規投稿論文(英文1つ、和文2つ)は査読付き学術誌に掲載された。他に、1つの英文共同論文は国際東アジア研究センターのワーキングペーパーとして刊行されている。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (4件)
Journal of Chinese Overseas Studies Vol.1, No.1
ページ: 195-209
経済地理学年報 Vol.50, No.1
ページ: 46-62
応用地域学研究 No.9
ページ: 17-26
国際東アジア研究センターWorking paper Series Vol.2004-31
ページ: 1-35