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2004 年度 実績報告書

バイオインフォマティクス時代における医薬品開発に関する調査及び研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530257
研究機関神戸大学

研究代表者

原 拓志  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (60252756)

キーワード医薬品産業 / 研究開発 / イノベーション / バイオインフォマティクス / バイオテクノロジー / MOT
研究概要

バイオインフォマティクスの普及を背景に、医薬品開発のプロセスがいかに変化してきているか、医薬品企業やバイオベンチャー、大学、医療機関、行政機関がいかに行動しつつあるかについて、文献調査を中心に展開した。とりわけ、大学や公的研究機関と製薬企業との間の研究面での提携関係とその利害相反の問題、バイオベンチャーと製薬企業との提携についての現状や課題などについて、詳しく吟味し、その成果を論文や書評の形で公表した。
他方で、日本の製薬企業の研究開発戦略について、再検討をし、バイオインフォマティクス時代において、それがどのように変容しつつあるかについての展望も含めて、国際的な学術誌および学会において報告をした。
以上のように、バイオインフォマティクス時代の医薬品開発について、既存の研究成果の整理をしながら仮説への落とし込みに時間をかけた。また、エディンバラおよびパリにおいて英仏におけるバイオ創薬研究の実態について資料収集をしたほか、バイオベンチャー企業経営者や、製薬企業の現役研究者、バイオメディカルを専門とする証券アナリストなどに対して非構造的なインタビューを実施して、仮説の妥当性についての検証を行った。
結果としてみえてきた仮説の概要を以下に記す。バイオインフォマティクスの時代においては医薬品開発に、情報系や分子生物学系の高度な専門知識を新たに付け加えており、研究開発プロセスは、医薬品企業組織の壁を越えて大学・公的機関・バイオベンチャー・製薬企業・医療機関・行政機関などの性格を異にする組織のネットワークから生み出されるのではないか、そのときには、だれがネットワークの形成を能動的に進めるのか、相互の利益の分配やコンフリクトの処理はどうなされるのか、などが大きな課題として現れてくる。
次年度は、仮説について質問票調査により定量的に、またインタビュー調査により定性的に、検証してゆきたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Innovation management of Japanese pharmaceutical companies : the case of an antibiotic developed by Takeda2005

    • 著者名/発表者名
      Takuji Hara
    • 雑誌名

      International Journal of Technology Management 近刊(印刷中)

  • [雑誌論文] Pharmaceutical innovation : Too important for the private sector? (Book Review : Merrill Goozner. The $800 Million Pill)2005

    • 著者名/発表者名
      Takuji Hara
    • 雑誌名

      Metascience 近刊(印刷中)

  • [雑誌論文] 生命科学分野における日本のTLO2004

    • 著者名/発表者名
      原拓志
    • 雑誌名

      国民経済雑誌 190・4

      ページ: 75-89

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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