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2004 年度 研究成果報告書概要

コーポレート・ガバナンスと財産目録制度化論

研究課題

研究課題/領域番号 15530307
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 会計学
研究機関日本大学

研究代表者

五十嵐 邦正  日本大学, 商学部, 教授 (90113993)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
キーワードコーポレート・ガバナンス / 財産目録 / 財産数量計算 / 財産金額計算 / 貸借対照表 / ストック情報 / 資産・負債の合理的管理
研究概要

コーポレート・ガバナンスは様々な角度から検討されてきている。それは会計と深く接点をもつ。その第1は、ディスクロージャーとの関連で利害関係者への有用な会計情報の提供面である。第2は、会社財産の管理運用を任されている経営者としての経営者に対する財産管理の結果及びその運用状況の監視面である。
前者の会計情報面に関していえば、財産目録は貸借対照表とは異なり、それ独自の機能を有する。具体的には財産目録の財産数量計算は、特に不動産や棚卸資産などの企業の重要な資産項目に関して投資家の投資意思決定に対して有用な会計情報を提供するからである。また、財産目録の財産金額計算もまた重要な役割を果たす。というのは、財産目録は一方で貸借対照表の要約的な表示の明細表であるだけでなく、さらに貸借対照表に示されている各項目の金額とは異なる様々な評価額も示すことができるからである。その意味で、財産目録はストック情報として唯一公表されている貸借対照表を補完し、ストック情報を強化・拡充するという、きわめて重要な意義を有するのである。
これに対して、後者の監視機能面に関してもまた財産目録はいかんなく威力を発揮する。その財産数量計算面では、財産の実地棚卸を通じて財産の実在性を確認できるので、それを通じて各財産の管理者に対する管理責任を問えるのである。これにより企業内部者による財産の隠匿や横領といった事件の防止に積極的に役立つはずである。また、財産目録の金額計算も同様に資産及び負債の詳細な金額データを分析し、それを合理的に管理すれば、例えば資産・負債の合理的管理(ALM)と同様にように、財産目録を財産管理に対する合理的な手段として積極的に利用することもできるのである。
このように考えてくると、会計上重要な役割を果たす財産目録をわが国においても再評価することが不可欠であると解されるのである。この点に財産目録制度化の必要性があると結論づけられるのである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004 2003

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 資産負債アプーローチと会計処理2004

    • 著者名/発表者名
      五十嵐 邦正
    • 雑誌名

      商学集志(目本大学商学研究会) 創設100周年記念号

      ページ: 455-469

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 状況報告書の役割2004

    • 著者名/発表者名
      五十嵐 邦正
    • 雑誌名

      会計学研究(日本大学商学部会計学研究所) 18

      ページ: 19-37

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Asset-Liability Approach and Accounting Procedures2004

    • 著者名/発表者名
      KUNIMASA IGARASHI
    • 雑誌名

      JORNAL OF BUSINESS (NIHON UNIVERSITY), ANNIVERSARY VOLUME

      ページ: 455-469

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Die Funktion des Lageberichts2004

    • 著者名/発表者名
      KUNIMASA IGARASHI
    • 雑誌名

      THE STUDY OF ACCOUNTING (NIHON UNIVERSITY) VOLUME 18

      ページ: 19-39

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] ドイツ静態論の潮流と種々相2003

    • 著者名/発表者名
      五十嵐 邦正
    • 雑誌名

      神戸学院経済学論集(神戸学院大学) 35

      ページ: 1-40

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Entwicklung der Statischen Bilanztheorie Und Verschiedene Merkmale2003

    • 著者名/発表者名
      KUNIMASA IGARASHI
    • 雑誌名

      KOBEGAKUIN RONSO VOLUME 35

      ページ: 1-40

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2006-07-11  

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