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2003 年度 実績報告書

モータリゼーションによる都市変貌がもたらした高齢者の生活実態についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530313
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

杉田 聡  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00171158)

キーワードモータリゼーション / 都市の変貌 / 高齢者 / 買物 / 通院 / 公共交通の衰退 / 郊外型大型店 / 大規模店舗立地法
研究概要

1、これまで、「モータリゼーション下での高齢者の生活110番」を開設すると同時に、宮崎県宮崎市、和歌山県田辺市、群馬県渋川市および松井田町、北海道上砂川町および伊達市に調査に赴いたが、モータリゼーションの進行とともに公共交通が衰退する一方、郊外に大型店が出店し、その影響が各地の商店街に出るという形での都市変貌は、全国的各地で起きていることが明らかになった。4月以降に調査を予定している栃木県足利市・佐野市・真岡市、福島県ないし山形県の諸都市でも、同じような傾向が顕著に見られることは、これまでの下調べからしても、疑いがない。
2、そうした状況下で、日々の生活や通院に非常な困難を感じているという高齢者の証言を、各地で得ることができた。以前なら、近場の商店等に歩いて通うことで成り立っていた生活が、現在は、数少なく運賃の高いバスに乗ることでようやく維持されているという厳しい現状があることが、明らかになった。
3、もちろん、大・中規模のスーパー等が商店街に残りあるいは開店した地域にあって、その近在に住む高齢者には、さほどの苦労はないようである。また自分では買物に行けなくとも、ヘルパーが買物を代行している高齢者も、少なくなかった。ただし、平成16年度の制度変更に伴い、今後どれだけの高齢者がヘルパーによる同程度のサービスを受け続けることができるかは、疑問である。むしろこれらの高齢者は、命綱を切られて、窮地に陥る可能性がある。
4、以上は、主として集中調査の結果であるが、今後は対象地域を広げると同時に、アンケートによる大量調査も並行して行い、現在起きている事態を多角的に明らかにする努力をしたいと考える。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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