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2003 年度 実績報告書

現代アメリカにおけるインフォームド・コンセントに関する実態調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530317
研究機関東北大学

研究代表者

高城 和義  東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00085953)

キーワードインフォームド・コンセント / 医療思想革命 / 現代アメリカ / タルコット・パーソンズ / ラナイ・フォックス
研究概要

1970年代のアメリカにおいて、古代ギリシャ以来つづいてきた医療思想に、巨大な革命的変化が起こった。医師の専権体制が疑問視され、ともすれば医師の操作の客体とみなされてきた患者の、「自己決定権」、が主張されるにいたったからである。こうして、インフォームド・コンセントを基礎とする医師と患者との「共同の意思決定」が、徐々に制度化されていった。,本研究は、この「医療思想革命」の結果であるインフォームド・コンセントが、現実にどのように実施されているのかの実態調査を行い、それが21世紀に入って、さらにどのような発展をとげようとしているのかを、解明しようとするものである。そのため本年度は、ジョージタウン大学医学校付属病院(ワシントンDC)とニューヨーク子ども病院とにおいて実態調査を行った。その結果、特に子どもや知能発達障害者など、コミュニケーション能力に問題のあるケースについて、スライドや紙芝居などを用いて患者の理解を得る方法が開発されていることを確認した。そのために、医師や看護士など医療従事者のコミュニケーション能力の開発に努力している姿を、具体的に知ることができた。
このような医療思想革命を可能とした画期となっている大統領委員会の議事録が、サンフランシスコ州立大学に所蔵されていることを知り、本年度、急遽サンフランシスコで資料を調査し、すでに大統領委員会で、インフォームド・コンセントを実施するさいの具体的諸問題について、検討が重ねられていたことを、具体的に確認した。インフオームド・コンセントの制度化が、建前に終わっていないことを具体的に確認することができたということができる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高城 和義: "高齢者役割をどう規定するか-パーソンズの提案を中心として-"窪田暁子, 高城和義編『福祉の人間学』. 87-112 (2004)

  • [文献書誌] 高城 和義: "パーソンズとウェーバー"岩波書店. 248 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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