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2003 年度 実績報告書

<アイヌ>を描く文学の歴史社会学的考察

研究課題

研究課題/領域番号 15530326
研究機関名古屋大学

研究代表者

東村 岳史  名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (20273211)

キーワードアイヌ民族 / 文学作品 / イメージ / 社会意識
研究概要

初年度は研究の基礎作業として、<アイヌ>を題材として取り扱っている小説類の収集にあたった。主として北海道立図書館や北海道文学館に所蔵されている北海道内の同人誌や市民文芸誌を検索し、戦後約50年間におよぶ該当作品がかなりの数に及ぶことが明らかになりつつある。道内で発行された主要なものと思われる雑誌の半分以上の通読を済ませ、コピーした作品はデータベースとして整理している。また作品の受容に関する副次的なデータとして、評論家の作品評なども目に付く限り収集につとめている。これまで済ませた作業により、文芸評論も含め<アイヌ>を描いた文学作品に関する研究蓄積が断片的なものにすぎなかったことがあらためて確認できた。もっともまだ探索を済ませていない道内同人誌や、全国誌に掲載された作品収集には着手できていない部分が多いので、次年度以降の課題としたい。また作品内容に応じた分類の仕方もこれから整えていく必要がある。
そして、作品収集や整理は本研究の基礎作業にすぎず、次年度以降は社会学的分析に向けての理論的枠組みの提示作業にも自覚的に取り組みたい。見通しとしては、社会意識論の一部として、作品が読者に与えた影響と、書き手の側の認識の二側面から、<アイヌ>を描き読む和人の側の意識構造を分析することを構想している。類型的なイメージ形成とその伝播流通、また文学作品以外との言説との異同といった連関についても明らかにしたい。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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