「研究実施計画」1.のとおり、ひきつづき仁済大学校の朴貞蘭助教授に海外共同研究者として参加していただいた。 同2.については、『東亜日報』のデジタルアーカイブから1999年分を用いて補足分析を行った。本来なら1998年分について行う予定であったが、デジタルアーカイブが1999年からしか提供しておらず、1999年で代用することとした。この間には大きな変化がなかったので、代用することが十分可能であると考えられたからである。 同3.については、『東亜日報』マイクロフィルムを用いて、韓国における「老人観」と「老人扶養」言説について分析を行った.また、老人に関する実態調査の記事の収集も行った。 同4.に予定したとおり、これまでの2年間の分析結果とあわせて韓国と日本における「教育言説」と「福祉言説」の歴史的変遷と比較考察を行い、報告書結論部分の執筆を行った。、また、「言説」についての研究のサーベイも行って理論的な問題意識の精緻化も行い、報告書序論部分の執筆を行った。 同5.に予定したとおり、東亜日報社史や朝日新聞社史も資料として分析し、新聞記事の上での変容と、新聞社としての事件や量的データの変化との関連づけを行い、立体的な比較考察を行った。 同6.に予定したとおり、新聞資料に労力を集中することで、一貫性のある考察を行うことができた。 同7.に予定したとおり、夏の終わりに尾中の訪韓を行って報告書原稿の本論部分の読み合わせを行い、冬に朴の訪日を行って報告書原稿の序論・結論部の読み合わせ、および章立てについて打ち合わせを行った。校正など細部の詰めは、メール上でのやりとりによって行った。 以上の作業の結果、比較的早い時期に研究成果報告書をまとゆることができた。
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