平成15年度の本研究における研究実績の概要は次のようになります。 1、石井記念友愛社の「石井十次資料館」での資料整理 8月25日より9月5日までの12日間、他の研究者と共同で「石井十次資料館」所蔵の手紙類の整理を実施し、昨年からの分とあわせて2000通以上をカード化し、同館に残る手紙類についてはほぼ全体的な整理にめどをたてることができた。また、やはり2000枚以上あると見られる岡山孤児院関係の古い写真の整理についても、今回から少しずつ整理を始めることにし、まず写真整理の様式を確定しパソコンを使って入力を試みた。準備不足などでうまく入力が進まず、次年度からは先の経験を生かし本格的な写真整理を進めることにする。 2、これまでにまとめた岡山孤児院の運営体制に関する論文等の編集作業 岡山孤児院の運営体制の展開と養護実践に関する論文18編等を、「近代日本の養護問題と岡山孤児院の養護実践に関する実証的研究-院児のライフステージを支える自立支援システムの体系-」として加筆再編集する作業を実施し、全体の半分以上を終了し、さらに継続していくことにする。 3、岡山孤児院の塾舎建築の展開過程の分析 院児の生活の場である塾舎建築の展開過程を4つの時期に分け、それと同院の養護実践との関係を4編の論文にまとめ、今後さらにその後の展開を分析することにした。
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