(1)肥満予防のため体脂肪率、ウェスト・ヒップ比等の測定を継続しながら知的障害をもつ本人の自覚を高めることや、知的障害者更生施設・福祉作業所等の看護職・栄養士・生活指導員等による支援体制づくりを図ってきた。その結果、職員の意識と技能の向上のため年2回設けている自主研修会で、職員による支援の実践例の報告が行われるようになった。この場で形成されたネットワークを活かして、メンバー間で実践方法についての情報交換や社会資源の紹介がなされ、さらに実践の行き詰まり打開策についての検討・助言を行った。 (2)神奈川県の施設と共同で開発中の「肥満予防の本人活動」の一環として、障害をもつ本人たちが「楽しい健康学習会」で食生活・運動習慣の改善に日常的に取り組んだ成果を都内の大学で披露する試みを行い、その模様をビデオ録画した。 (3)上記(2)に関わっている管理栄養士の一人が、日本ダウン症協会群馬支部の合宿に招かれてワークショップ形式でダウン症児・者の肥満予防の本人活動に取り組んだ際もビデオに録画し、ビデオ教材作成の準備に取りかかった。 (4)これまでに蓄積した体脂肪率、ウェスト・ヒップ比等のデータの一部を用いて、第63回日本公衆衛生学会総会において、(1)性別、通所・入所施設別および(2)年齢層別に、肥満度や健康状態についての中間報告を行った。
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