本年度の計画としては、文献のレビューを行い、調査を企画するまでという予定であったが、実践校の事情のために計画を前倒しし、下記の内容を実施した。 <レビュー> ・いじめの長期的影響やピア・サポート実践に関する文献のレビューを行った。 いじめの長期的影響に関する部分は、専門書の1つの章として出版した。 <調査の実施と発表> ・鳥取大学教育地域科学部附属小学校における紙上相談ピア・サポート実践評価調査(その1)の一部を学会発表し、論文としても発表した。さらに、同附属小学校における紙上相談ピア・サポート実践評価調査(その2)を、(その1)の成果をふまえて実施した。 ・金沢大学教育学部附属中学校におけるピア・サポート実践評価調査(在校生調査と卒業生郵送調査)については、中学校の養護教諭、保健委員会有志(生徒)の協力を得て質問紙を作成し、調査を実施した。 <関連するテーマでのシンポジウムと実践交流会の企画> ・日本教育心理学会第45回総会にて、準備委員会企画シンポジウム「実践現場のニーズと心理教育プログラム」とのテーマで、ピア・サポート、ソーシャルスキル教育、ストレスマネジメント教育などの導入と評価の問題について議論をした。その際、企画・司会を務めた。議論の内容は、「教育心理学年報」に掲載。 ・2004年3月に大阪教育大学にて、「ピア・サポート実践交流会」を学校危機メンタルサポートセンター教授と共同で企画し、運営した。岡山県教育センター、兵庫教育大学、奈良教育大学、鳥取大学、立命館大学等の実践者・研究者から発表があり、香川大学、大阪府教委、大阪市教委などからの出席者とともに、ピア・サポート実践について議論を行った。 <調査企画> ・鳥取県内の公立小学校での紙上相談ピア・サポート実践、香川県内でのピア・サポート実践の評価研究について、検討を始めた。
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