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2005 年度 実績報告書

子どもの集団社会的スキル訓練効果の分析

研究課題

研究課題/領域番号 15530430
研究機関宮崎大学

研究代表者

佐藤 正二  宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (30107205)

キーワード集団社会的スキル訓練 / 継続的介入 / 維持効果 / ソーシャルサポートの促進 / 対人的自己効力感の促進
研究概要

本研究では、2年間にわたって集団SSTを経験した小学校5年生〜6年生の児童が、社会的スキルの習得及び対人的自己効力感、ソーシャルサポート知覚をどの程度促進させるかについて分析した。また集団SST開始時(2年前)に社会的スキルのレベルが同学年の児童よりも1SD以上低かった児童が、2年間の集団SSTを経験することによってどの程度社会的スキルを向上させるかについても分析することにした。
対象児童は,2年間にわたって,1セッション7時間(1セッション45分の授業)と異年齢児童の交流セッション3時間からなる集団SSTを実施を受けた。集団SSTは,社会的スキルの意義や大切さ、上手な聞き方、共感の仕方等、児童にとって必要と考えられる社会的スキルを、教示、問題場面の提示、モデリング、行動リハーサルと修正フィードバック、社会的強化からなるプログラムに沿って担任教師によって実施された。
2年間にわたる集団SSTの実践によって、以下のような結果が見出された。
1、訓練に参加した児童の社会的スキル得点は,訓練期間を通じて増加しつづけ,訓練終了後6ヶ月を経て査定された訓練効果の維持も確認された。特に,集団SSTによって有意な社会的スキルの促進が認められたのは,仲間強化スキル,主張性スキル,及び社会的働きかけスキルであり,いずれも訓練の標的としてきた社会的スキルであった。
2、集団SSTによる社会的スキルの促進によって、対人的自己効力感とソーシャルサポート知覚(教師・友達)も有意に高まることが分かった。
3、集団SSTを開始する前に、社会的スキル得点が低かった児童(平均から-1SD以下)は、2年間の集団SSTの結果,集団SSTを開始する前に平均的な得点を示した児童(平均から-1SD以上で+1SD以下)とほぼ同じ水準にまでスキル得点を上昇させた。この結果から継続的な集団SSTは、当初、社会的スキル得点が低かった児童に大きな効果をもたらしたといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 引っ込み思案児の社会的スキル訓練一般化の分析2005

    • 著者名/発表者名
      佐藤正二
    • 雑誌名

      宮崎大学教育文化学部附属教育実践総合センター紀要 第13号

      ページ: 43-52

  • [雑誌論文] 教職課程にある学生の社会的スキル教育に対する認識2005

    • 著者名/発表者名
      金山元春
    • 雑誌名

      宮崎大学教育文化学部附属教育実践総合センター紀要 第13号

      ページ: 53-60

  • [図書] 実践!ソーシャルスキル教育 小学校編2005

    • 著者名/発表者名
      佐藤正二
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      図書文化

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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