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2004 年度 実績報告書

高齢者の行動調節機能-反応抑制が機能しにくい条件について-

研究課題

研究課題/領域番号 15530438
研究機関立命館大学

研究代表者

土田 宣明  立命館大学, 文学部, 助教授 (40217328)

キーワード行動調節 / 抑制 / 高齢者 / 抑制機能 / 刺激反応適合性 / 加齢 / エラー
研究概要

本年度は,location-basedの抑制機能のうち,刺激から誘発される反応の抑制について,stimulus-response compatibility課題(SRC課題)を用いて検討した.対象としたのは,高齢者30名(平均年齢73.5歳)であり,比較検討のために若年成人28名(平均年齢22.5歳)のデータを収集した.SRC課題は,別名directional Stroop taskとも呼ばれている(Diamond,2002)ように,反応の抑制機能をみる課題としても検討されてきた(Christ, White, Mandernach, & Keys, 2001).例えば,右側の反応ボタンを押すべきときに,刺激が左側に提示されたとする.このとき,刺激と適合した左側の反応ボタンを押す反応を抑制して,右側のボタンを押さなければならない.SRC課題は,Stroop課題での文字の呼称のように,被験者にとって実行しやすい反応を抑制し,指示された反応の遂行が要求される課題でもある.実験では,このSRC課題のみを行うsingle-task条件と,この課題に加え,異なる課題を同時に行うdual-task条件下で実施した.dual-task条件とは,提示された刺激のうち,赤色の刺激の数をカウントし,1ブロック終了後にその数を報告するものであった.dual-task条件では,刺激が提示された場所によって反応ボタンを押し分ける作業と,刺激の色を同定し,その出現回数を更新し,保持する作業を負荷した.実験の結果,(1)高齢者ではこの機能の低下が確認された.(2)若年成人を対象にした実験で,刺激に対する意図的な注意を喚起する条件を負荷したところ,抑制機能を強める結果がえられた.(3)一方,高齢者では,同じように意図的な注意を喚起しても,それが衝動的な反応を抑える効果をもちにくくなっていた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Inhibitory function in the stimulus-response compatibility task2005

    • 著者名/発表者名
      Tsuchida, Noriaki
    • 雑誌名

      Perceptual and Motor Skills 100

      ページ: 249-257

  • [雑誌論文] Stimulus-response compatibility taskにおける加齢変化

    • 著者名/発表者名
      土田 宣明
    • 雑誌名

      日本発達心理学会第16回大会 (発表予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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