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2004 年度 研究成果報告書概要

虐待を受けた子どもへのストレスマネジメントに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530451
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 臨床心理学
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

冨永 良喜  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (50164033)

研究分担者 岩井 圭司  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (20263387)
井上 雅彦  兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (20252819)
山中 寛  鹿児島大学, 人文社会科学研究科, 教授 (60182581)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
キーワード児童虐待 / ストレスマネジメント / ストレス反応 / ストレス対処 / 児童養護施設 / キャンプ
研究概要

児童養護施設で生活する小学5年生・6年生(65名)を対象に、ストレスマネジメントを基軸とした3泊4日の宿泊キャンプを実施した。キャンプ内容は、子どもが、自分が選んだプログラムをトレーナーと一緒に体験し、発表会というストレス事態を乗りこえる経験を通して、ストレスへのつき合い方を自然に学ぶこととした。
前後に各児童養護施設に入所している児童(小学校5,6年生全員;125名)にストレス反応調査票(嶋田ら、1994)と子どものストレス対処尺度(冨永典、2003)と子ども版災害後ストレス反応調査票(冨永・高橋・吉田ら、2002)を実施した。実施にあたっては、このアンケートを誰が見るのかについて説明し、自分のストレスを考える機会にしてほしいことが伝えられた。なお、非参加群の子どもたちにも、アンケートでわかったことをお手紙として、フィードバックした。
ストレス反応得点をデータとし、参加・非参加群を被験者間要因、前後を被験者内要因とした2要因分散分析を行った結果、群の主効果は有意ではなく、前後の主効果(F(123,1)=14.09,p<.005)に有意な差がみられたが、交互作用に有意な差はみられなかった。
ストレス対処尺度のうちリラックス得点をデータとし、分散分析の結果、参加と前後の交互作用(F(1,480)=14.51,p<0.000)に有意な差がみられた。下位検定の結果、参加群の前後には有意な差がみられず(F(1,480)=2.56,p=.110)、非参加群において前後に有意な差がみられた(F(1,480)=14.34,p<.000)。
参加・非参加群とも、ストレス反応得点は、キャンプ後の方が得点が有意に下がった。一方、ストレス対処のうち、リラックス対処については、キャンプ非参加群は、キャンプ後に、得点が下がったのに対し、参加群は、維持していた。このことより、ストレスマネジメントキャンプに参加した児童は、望ましいストレス対処を身につけたと考察された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2004 2003 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 被害者支援における基本的考え2004

    • 著者名/発表者名
      冨永良喜
    • 雑誌名

      臨床心理学 4・6

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 不安とトラウマ2004

    • 著者名/発表者名
      冨永良喜
    • 雑誌名

      教育と医学 609

      ページ: 42-48

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 児童養護施設で生活する子どものためのストレスマネジメントプログラム2003

    • 著者名/発表者名
      冨永良喜, 養父雄一
    • 雑誌名

      女性ライフサイクル研究 13

      ページ: 132-143

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] ストレスマネジメントとトラウマ2003

    • 著者名/発表者名
      冨永良喜
    • 雑誌名

      ストレスマネジメント研究 1・1

      ページ: 27-32

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Stress management for abused children2003

    • 著者名/発表者名
      Tominaga, Y., Yabu, Y.
    • 雑誌名

      Women life cycle studies 13

      ページ: 132-143

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Stress management and Trauma

    • 著者名/発表者名
      Tominaga, Y.
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Stress management 1

      ページ: 27-32

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [図書] 学校のストレスマネジメント研究2004

    • 著者名/発表者名
      冨永良喜
    • 出版者
      兵庫県心の教育総合センター
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-11  

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