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2004 年度 実績報告書

性格検査における逸脱回答と「どちらでもない」回答はなぜ起きるのか

研究課題

研究課題/領域番号 15530458
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

鋤柄 増根  名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (80148155)

キーワード性格検査 / 項目反応理論 / person-fit / MMPI / 受検態度 / 性格記述用語
研究概要

自己報告式の性格検査において重要な問題の一つは,意図的に回答を歪める受検態度などによる逸脱回答の検出方法の開発と「どちらでもない」回答の扱いである.逸脱回答の検出方法として,項目反応理論に基づくperson-fitの利用可能性を昨年度検討し,その有効性が明らかになった.
今年度は主に「どちらでもない」回答が生起する理由を検討するために以下のことを検討した.まず,ある性格特性をもっているかどうか(traitedness)という観点からこの理由を検討した.ある性格特性を持っていない個人はその特性のシェマを持っておらず,どう答えてよいのか分からないので「どちらでもない」回答をしてしまう.一方で,双極性の性格特性の場合,中程度の特性値である個人が「どちらでもない」と回答し,単極性の性格特性の場合は「どちらでもない」という回答は本来ありえないはずなので,単極性の性格特性に対して「どちらでもない」と回答するのはその特性をもたない個人であることになる.したがって,まず,性格特性が双極性か単極性かを明らかにする必要がある.
今年度はこの点を,双極性の性格を記述する用語には明確な反対語が存在するが,単極性の場合には反対語がないという仮定の下で性格記述用語の反対語調査を実施し,その結果をまとめているところである.また,このような性格記述用語をもとにして,検査項目を作成し,person-fitの指標によって逸脱回答した個人とそうでない個人をわけることを,項目への反応潜時の長さとその変動を検討するための準備として項目を作成中である.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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