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2004 年度 実績報告書

脳波によるヒト前頭部行動モニタリング機能の発達・加齢と個人差研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530478
研究機関早稲田大学

研究代表者

山崎 勝男  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (40084579)

キーワードギャンブル課題 / 刺激前陰性電位 / 情動・動機づけ / 予期・期待 / 脳の活性部位
研究概要

【目的】
刺激前陰性電位(SPN)は,結果の知識に対する予期や期待,情動-動機づけとの関連から行動に結びつく重要なプロセスを反映するERPと考えられている.本研究では20名の被験者を対象としたギャンブル課題を用い,先行試行の結果が当該試行のリスク選択,および結果予期に与える情動-動機づけの影響をSPNから検討した.
【方法】
被験者には500円の時給とともに,2000円の所持金を与え,50円または10円を掛け金として選択するギャンブル課題を課した.課題の総試行回数は32試行×20ブロックの計640回とした.ボタン押しによる運動関連電位を評価するために統制条件として,金銭報酬のフィードバック情報が呈示されない試行を64試行×2ブロックおこなった.脳波(EEG)は,国際10%法に準拠した31部位から導出した.行動指標はリスク選択率とした.
【結果】
リスク選択率は,直前試行に50円損失した場合にリスク選択率が50円獲得,10円損失に比べ上昇した(F(3,57)=5.43,p<.01 post-hoc test : ps<.05).SPNは,前試行結果の効果が有意であった(F(3,57)=3.55,P<.05,ε=.69).前試行で50円獲得した場合,frontalおよびcentralの電位が10円獲得,10円損失,50円損失よりも増大した(ps<.05).
【考察】
直前試行で50円獲得した場合には,右半球の前頭-中心部および頭頂部でSPNが増大した.当該試行での選択金額よりも,直前試行の結果がギャンブル課題遂行中の情動-動機づけに強く影響することが示された.行動的には,リスクを伴う高額選択は50円損失直後に多くみられたが,リスク選択はSPNに反映される動機づけとは異なるプロセスに起因したものと考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] エラー関連陰性電位-行動モニタリングとしての機能的意義-2004

    • 著者名/発表者名
      正木宏明, Gehring, 高澤則美, 山崎勝男
    • 雑誌名

      生理心理学と精神生理学 22巻1号

      ページ: 3-18

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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