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2003 年度 実績報告書

高機能自閉症幼児のソーシャルスキル向上支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15530486
研究機関福島大学

研究代表者

松崎 博文  福島大学, 教育学部, 教授 (40114003)

研究分担者 鶴巻 正子  福島大学, 教育学部, 助教授 (40272091)
中田 洋二郎  福島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20106214)
昼田 源四郎  福島大学, 教育学部, 教授 (40282248)
キーワード高機能自閉症(幼児) / 早期支援 / SST / 軽度発達障害 / 保護者 / ペアレント・トレーニング / セミナー / ネットワーク
研究概要

本研究は高機能自閉症幼児のソーシャルスキルの向上を目指した支援プログラムの開発を目的としたものである。本年度は3年計画の初年度で、高機能自閉症幼児のソーシャルスキルの実態と問題点を明らかにし、その改善・向上を目指した支援プログラムの開発に向けた基礎研究に取り組んだ。本年度の主な研究活動は下記の3点である。
1)早期支援教室(通称「つばさ教室」)の開設
高機能自閉症幼児を対象とした早期支援教室(通称「つばさ教室」)を大学に開設し、自閉症幼児とその母親を対象とした支援を実施した。具体的には幼児に対してはソーシャルスキル・トレーニング(SST)を実施し、母親に対してはペアレント・トレーニングを実施し家庭での般化を図るためのホームワークを提示した。また早期支援教室で実施したSSTのフィードバックを母親に行い、支援プログラム作成の基礎資料を得た。
2)先行研究の調査(文献収集)と先進地の視察
自閉症及び高機能自閉症を始めとする軽度発達障害に関する文献収集(図書購入も含む)により理解を深めた。併せて、平成15年9月には先進的な取り組みの一つである「IEPのびのび教室」(東京都多摩市)を視察し、代表の林克昌氏(臨床心理士)から専門的知識と情報の提供を受けた。特に、高機能自閉症を含む軽度発達障害児に対する個別指導(計画)と保護者指導の実際を見学し、早期支援の意義と実施上の課題を探ることができた。
3)公開セミナー(シンポジウム)の開催
高機能自閉症についての理解と早期支援の重要性について共通理解を図る目的で公開セミナー(シンポジウム)を開催した。セミナーは本学の教育実践総合センターとの共催で平成16年2月に「軽度発達障害理解推進セミナー」(公開セミナー)として学内で実施した。同セミナーは文部科学省の協力と福島県教委・福島市教委を始めとする19機関からの後援を得て開催し県内外から313名の参加者があった。当日は午前中の文科省の柘植雅義調査官の基調講演を受けて、午後は福島県内の各分野(県教委・保健福祉センター・幼稚園・保護者代表・大学教官)で活躍の方々を招きシンポジウムを実施し、参加者を交えての意見交換を行い最後に本研究グループの中田教授が提言とコメントを行った。福島県教委の全面的な協力により、県内全ての教育事務所・教育委員会を通して小・中学校に案内が回ったこともあり、参加者は小・中学校の教師が最も多く、以下、盲・聾・養護学校教師、学生(院生)、幼稚園・保育所関係者、それに保護者、医療関係者等々と多岐にわたった。セミナーの様子は新聞(地方紙)でも報道され、高機能自閉症を始めとする軽度発達障害児についての県民の関心と理解を促進することが出来た。特に、早期支援の必要性と関係機関の連携協力、支援体制の構築(ネットワーク作り)が当面の課題であることが確認された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2018-10-29  

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