研究課題
本研究は、1990年代アメリカ教育思想の展開過程における公共性のとらえ方とその変容を、シティズンシップ概念をめぐる相克に着目して明らかにしようとするものである。本年度は、「ボランティアとしてのシティズンシップ」論と「政治的シティズンシップ」の対抗関係に着目し、前者を主導しているロバート・パットナムの議論とその背後にあるソーシャル・キャピタル論について、批判的に検討を行った。さらに、後者の政治的シティズンシップ論については、その理論と実践を主導しているミネソタ大学のハンフリー公共政策研究所において、ハリー・ボイト教授らと意見交換を行って共に、ミネソタ州におけるチャータースクールの実施状況について、調査研究を行った。以上の研究成果については、「ボランティアとシティズンシップ」、「シティズンシップ教育における教師の位置について」の論文にまとめて、発表を行った。さらに、ミネソタ大学ハンフリー公共政策研究所のパブリック・アチーブメントの実践について、その背後にあるハンナ・アレント等の思想を意識した分析と検討を行い、「政治的シティズンシップを育てる教育」の論文にまとめた。
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日本ボランティア学会2003年度学会誌
ページ: 2-15
日本青年奉仕協会,ボランティア白書2005 (印刷中)
高校生活指導 163
ページ: 78-83