研究概要 |
作文やレポートを書かせることが重要であることは教師の間でも異論はない。しかし、評価に時間がかかる、客観的な評価が難しい、評価に信頼性がない、などと言った理由から、児童生徒にある程度の長さの文章を書かせ、提出させるということは非常に少ない。 このような書くことに関して諸外国ではどのようにしているのか。米国において、最近、報告されたレポートと国際バカロレアのプログラムで要求されるものを手がかりに実態を調べてみた。 米国のレポートはHistory Research Paper Study(November 2002,The Concord Review)とThe Neglected"R"(April 2003,The National Commission on Writing in America's Schools and Colleges, The college Board)である。 これらのレポートでは、児童生徒に書かせることが少なくなっていることへの危機感が報告され、書かせることの重要性が強調されていた。 国際バカロレアのプログラムでは、Extended Essay(課題論文)とTheory of Knowledge(知識の理論)を採り上げた。それぞれのレポートで必要とされる字数、どのくらいの質が要求されているか、どのようなテーマで書くのか、書かれた作品はどのように評価されるのか、と言ったことを中心に調べた。また、国際バカロレアのプログラムの運営に関して、特に教師研修のシステムについては、National Research Councilによる報告書(Learning and Under-standing,2002)により調べた。
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