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2003 年度 実績報告書

イギリスの学校選択制度における「選択の自由」と「公正」との調整システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530535
研究機関独立行政法人大学入試センター

研究代表者

山村 滋  独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (30212294)

キーワード学校選択 / 教育政策 / 中等教育 / 英国 / 教育市場
研究概要

我が国においては、実際の学校選択制度の普及は緒についたばかりの段階であるが、「学校選択制度」を巡る論争の大きなテーマのひとつは「選択の自由」の保障と、選択における「公正さ」・「選択における平等」をどう確保するか、を軸として展開されてきている。イギリスでは1990年の学校選択自由化の導入以来、各自治体が様々な学校選択制度を設定し、運用している。本研究は、イギリスの各自治体の多種多様な学校選択制度において、「選択の自由」と「公正さ」の二相をどのように調整しているかを明らかにすることを課題とする。
3年計画の初年度である本年度は、各地方自治体での中等学校進学制度の分析を行った。イギリスのすべての地方教育当局を対象として、進学手続きに関する父母向けの手引き書をインターネット調査により収集した。そして、各学校選択制度において志願の仕方・通学区域の設定の仕方・優先順位・選抜制の有無等といった基本的な選択の仕組みについて分析を行った。その結果、基本的には、6つのタイプに分類できることが明らかになった。この点では、1990年代と現在は同様であると言える。分析の結果、通学区域の設定の仕方は、「選択の自由」を保障しつつ「公正」さも確保しようとする場合に、「公正」を社会階層といったマクロなレベルで考えようとするのか、それとも、個人個人といういわばミクロなレベルでとらえるべきと考えるかによって、同じ設定の仕方でも、評価が対立する可能性のあることが示唆された。
なお、不服申し立てシステムについても、資料の収集を行った。このシステムに関する分析は、今後行う予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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