本年度は研究計画の2年目であり、各大学における「男女共同参画」に関しての基本的考えをホームページや中期目標・中期計画を活用して、以下の6つの観点から明らかにした。 (1)政策・方針決定過程への女性の参画の拡大 (2)男女共同参画の視点に立った制度・慣行の見直しと構成員の意識の変革 (3)教職員における男女の均等な機会と待遇の確保 (4)女性に対する暴力-とくにセクシャルハラスメント防止対策の推進 (5)ジェンダー学習の充実 (6)アウトプットとしての女性人材の育成 また、この取組について先導的な試みをしている東北大学と名古屋大学について、事例的に明らかにした。東北大学では、「東北大学男女共同参画委員会」を設置して施策を体系的に実施するなど、一つのモデルを示すものである。 また、1982年と2002年の全国大学職員録をデータベースとした大学教授市場の変動に関する基礎データを入手することができ、平成17年度には男女共同参画の視点からこのデータの分析を行うことにもしている。
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