研究課題/領域番号 |
15530558
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研究機関 | 筑波技術短期大学 |
研究代表者 |
藤井 亮輔 筑波技術短期大学, 鍼灸学科, 助教授 (70352565)
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研究分担者 |
佐々木 健 筑波技術短期大学, 鍼灸学科, 講師 (30320625)
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キーワード | 本科保健理療科 / あん摩マッサージ指圧師試験 / あん摩師試験合格状況 / あん摩師試験不合格者の累積者 / 教育社会学 / 視覚障害者の職業問題 |
研究概要 |
1.目的 本研究は盲学校高等部本科保健理療課程卒業者のうち、あん摩マッサージ指圧師試験(以下「あん摩師試験」)の不合格者が置かれている実態を、アンケート調査および訪問調査等により明らかにするとともに、あん摩師試験への適応が困難な当該視覚障害者(単一障害)に対する職業的、社会的、経済的な自立保障のあり方を、教育杜会学的視点から研究することを目的に実施した。 2.成果ならびに今後の展開 (1)平成15年度(第1期)の研究成果 第1期研究では、全国の盲学校および視力障害者更生援護施設に対し、平成4年度からの10年間に中卒あん摩師課程卒業生のあん摩師試験合格状況及び平成15年度現在のあん摩師免許未取得者の実数等に関するアンケート調査を実施した。その結果、(1)第10回までのあん摩師試験受験者総数1632人中、03年4月現在、あん摩師免許未取得者の累積数が271人(16.7%)に達していること、(2)累積不合格者271人のうち180人(66.4%)がすでに受験を断念していること、(3)受験断念者の82.3%が障害基礎年金や家族の収入に依存しつつ生活していることなどの実態が明らかになった。この成果に関する論文は「理療教育研究」(裏面参照)に第1報として発表した。 (2)平成16年度(第2期研究)の展開 第2期研究では、上記の研究で明らかになったあん摩師免許未取得者及びその関係者の訪問調査(第1期研究で一部実施)による事例研究を実施することにより、あん摩師試験への適応が困難な視覚障害者の置かれている現状の全容把握に努めるとともに、教育社会学的視点から、その職業的経済的自立保障のあり方に関する提言を試みたい。
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