研究概要 |
平成16年度は以下のような研究を行った。 (1)認知構成主義に基づく歴史授業の典型と思われる1960年代から70年代にかけて展開した新社会科、アマーストプロジェクトの単元プランを収集、分析して認知構成主義に基づく歴史授業の構成原理および歴史カリキュラム原理を明らかにした。 (2)また小学校における構成主義に基づく歴史教育論を研究している米国の研究者L.S.Levstik & K..C.BartonとJ.Brophy & B.Van Sledrightの歴史教育論に焦点を当てて分析と理論の抽出を行った。 (3)構成主義に基づく歴史教育論のもうひとつのタイプとして特に批判的思考力の育成に焦点を当てたものがある。これはF.M.Newmannの思考育成の理論とクリティカルシンキングの育成理論とを基礎としたもので、このような認知構成主義と社会的構成主義とを統合するものとして展開しているのがウィスコンシン大学のG.Scheurmanによって展開されている構成主義歴史教育論である。この理論にも焦点を当てて学習原理の分析、解明を行った。 (4)ウィスコンシン大学のG.Scheurmanの理論については彼の大学を訪問し,直接に研究協議を行って彼の理論の全体像を明らかにした。また,米国を訪問して実践的レベルの教材キットを収集して,カリキュラム開発のための資料を整備した。(米国における調査研究)
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