• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

命題の局所的組織化に基づく、中学校数学科の幾何教育カリキュラムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 15530577
研究機関信州大学

研究代表者

吉田 稔  信州大学, 教育学部, 教授 (40201016)

研究分担者 宮崎 樹夫  信州大学, 教育学部, 助教授 (10261760)
キーワード学校数学 / 図形領域 / カリキュラム開発 / 非ユークリッド幾何 / 経験主義 / 局所的準体系 / 認識論 / 論証
研究概要

2つの視点から標記研究課題に対するアプローチを試みた。1つは、非ユークリッド幾何成立過程における高度な経験主義に着目したアプローチであり、いま1つは、小高俊夫氏(元静岡大)の図形領域におけるスキーマ形成と範例総合学習に依拠し、教師教育、教科書研究への展望をもちつつ行ったアプローチである。後者の視点からのアプローチはまだ形をなすまでにはなっていないが前者のアプローチによる研究は、第36回数学教育論文発表会(日本数学教育学会主催 北海道2003)において、「学校数学図形領域におけるカリキュラム開発に関する研究」と題して口頭発表を行った。そこでは、数学教育のカリキュラムの開発に必要な4つの視点、すなわち、認識論的視点、教授学的観点、テクノロジー的観点、政治学的観点のうち、特に、認識論的観点に立ってガウス、カント、ヒルベルトなどにおける高度な経験主義を念頭におき、幾何学による諸空間の構造や観察されるべき公理の最少性に着目して考察を深めていった。その結果、学校数学図形領域のカリキュラム開発においては経験主義の観点からは次のような活動を学習者に促していくことの必要性が示唆された。
(1)必要観を伴いつつ、既知の命題を基にして命題を局所的に組織化するとともに、実験・実測などによる命題の推測、検証を行う。
(2)局所的準体系において、演繹の基になる命題の正しさを探る。
今後は命題の局所的組織、すなわち局所的準体系を具体的にどのような教材で実現していくのかが課題になるが、それをスキーマ形成と範例統合学習の見地から具体化していこうと思念している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 宮崎 樹夫: "学校数学図形領域におけるカリキュラム開発に関する研究-非ユークリッド幾何成立過程における高度な経験主義に着目して-"数学教育論文発表会論文集. 第36回. 529-530 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi