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2003 年度 実績報告書

算数・数学学習を促進する学習集団の構成と指導に関する開発的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530588
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

崎谷 眞也  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (00036667)

研究分担者 加藤 久恵  兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (00314518)
國岡 高宏  兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10205106)
藤原 司  兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30199385)
キーワード少人数指導 / 習熟度別指導 / 教材開発 / 類似性
研究概要

1.学級規模と習熟度別指導についての理論的研究
国内外の文献研究の結果、少人数指導は問題解決的な指導法をきめ細かく実施しただけでは認知面,情意面で大きな成果が得られないことが分かった。そこで,児童・生徒が授業に積極的に関与できる指導法として,類似性の認知に基づく数学的概念の構成を意図した指導法を開発した。今後はこの指導法を実践するための教材を開発し,その実践成果を明らかにしていきたい。
また,習熟度別指導については,それなりの成果が見られることが文献研究や国内の実践校での観察・意見交流から明らかになった。しかし,国内での実践は,習熟度の違いによって教材を変えるというよりは,学習速度を変えるという実践が多く見られた。習熟度別指導の成果をより大きなものにするためには,習熟度に応じた教材の開発,特に,習熟度の高い児童・生徒に対する教材開発が求められる。そこで。国家レベルで習熟度別授業を実践し,TIMSSで優秀な成績を収めているシンガポールの数学教育に注目し,シンガポールで使用されている教科書分析を通して,習熟度の高い児童・生徒に対する教材を開発していきたい。
2.算数・数学についての学力と情意についての実態調査
算数・数学についての学力と情意については,他で行われた調査と同様,芳しくない傾向が見られた。こうした傾向を阻止するためにも,学級規模や習熟度に応じた教材や指導法の開発が急がれる。
3.算数・数学の学習の仕方,学び方に関する調査
上で述べた類似性の認知に基づく数学的概念の構成に関わって,算数・数学の学習過程で児童・生徒が類似性を認知する機会や認知の仕方を調査した。その結果,算数・数学の授業で児童・生徒が類似性を認知する機会は乏しく,認知の仕方も直観的,表面的,形式的で,数学的類似性を認知することが難しいことが分かった。しかし,類似性の認知を意識的に授業に組み込むことによって,数学的類似性の認知が促進されることが分かり,類似性の認知に基づく数学的概念の構成を意図した指導法の実践可能性が示唆された。

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公開日: 2005-04-17   更新日: 2016-04-21  

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