研究課題/領域番号 |
15530613
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 真理 東北大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (70274412)
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研究分担者 |
渡邊 徹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (80113885)
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キーワード | 軽度発達障害児 / 自己意識 / ADHD / 広汎性発達障害 / 特別支援教育 / 親 / グループワーク |
研究概要 |
「目的(1)軽度発達障害児をとりまく社会的環境について実態調査する」に関して:軽度発達障害児の母親98名を対象に、育児肯定感と、父親の育児に対する母親の認識との関連性について、調査を行った。この研究成果は、第43回日本特殊教育学会において発表された。この研究は、特殊教育学研究へ論文を投稿準備中である。 「目的(2)軽度発達障害児の自己意識のありかたを検討する」に関して:高機能広汎性発達障害児の自己意識の発達について、2つの観点から検討した。ひとつは、自己評価に対する原因帰属からの検討で、この研究成果は第47回日本教育心理学会で発表した。ふたつめは、青年期における自己理解からの検討で、この研究成果は第43回特殊教育学会において発表した。また、注意欠陥多動性障害児の自己意識の発達について、2つの観点から検討した。ひとつは、自己評価に対する原因帰属からの検討で、この研究成果は第43回日本特殊教育学会で発表された。ふたつめは、学習状況及び課題特性の違いに対する原因帰属からの検討で、この研究成果は第17回日本発達心理学会において発表された。 今後自己認識に関する検討をすすめるため、定型発達児2268名を対象に調査を行い、その結果を分析し尺度作成を行った。この研究成果は、東北大学大学院教育学研究科研究年報54集1号に掲載された。定型発達児の自己認識と抑うつ傾向との関連について検討し、この研究成果は『現代のエスプリ』誌上において掲載された。 「目的(3)軽度発達障害児に対する心理臨床的援助、教育支援についてその方法の有効性や変容のプロセスを解明する」に関して:青年期における高機能広汎性発達障害者を対象とした心理劇的ロールプレイにおける自己理解の変容について集団面接過程を分析した。この研究成果は、第24回日本心理臨床学会における事例発表、および第43回日本特殊教育学会での自主シンポジウムにおいて話題提供者として発表また、児童期の軽度発達障害児のグループワークにおける他者への志向性の過程および子どもの対人関係の困難さを主訴として来談した親に対する集団心理面接過程に関する縦断的な検討を行った。これらの研究成果については、東北大学大学院教育学研究科教育ネットワーク研究室年報第6号において掲載された。
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